1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62570888
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山崎 岐男 北海道大学, 歯学部, 教授 (30018353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝波 修一 北海道大学, 歯学部・附属病院, 講師 (60154952)
阿部 悟 北海道大学, 歯学部, 講師 (00002329)
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Keywords | 歯科X線撮影 / X線被ばく線量 / 放射線防護 |
Research Abstract |
北海道内の1,000人の歯科開業医を北海道歯科医師会名簿より無作為に抽出し, 歯科臨床でのX線撮影に際しての医師の意識調査をアンケート形式で答えて貰うため, 質問項目を印刷したものを郵送して回答して貰った. 回答率は456通(46.1%)で前回の43%にほゞ等しかった. 答の中で注目すべきことは, 従業員および歯科医師自身のフィルムバッジ着用率は前回同様極めて低く(約7.1%)いまだフィルムバッジの普及が進んでいないことがわかった. しかし鉛エプロン, 防護衝立の使用はかなり普及している点では, 患者ならびに術者の被曝を軽減しようとする配慮がなされつゝあるように思われた. これを裏書きするように, 開業医6カ所, 病院歯科2カ所のX線撮影室での散乱線量測定(ガンマー線線量計, 熱蛍光線量計による)の結果では, いずれも問題になる施設はなく, 良好の防護状態であることが判明した. X線撮影は歯科の場合歯科医師が自ら撮影することが義務ずけされているが, 実際はかなりの施設で歯科衛生士が撮影していると思われる現状である. アンケートで「歯科衛生士に歯科X線の撮影に限り資格を与えてもよいのではないか」という問いに対して, わずか10%しか賛成が得られず, この問題には触れて欲しくない心情が推察された. なお, 歯科開業医の新しい画像診断への関心が高く, 例えば最近保険点数がついたデンタルゼロラジオグラフィについての情報の提供を望むものが80%にみられ, 注目すべきことであった.
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