1987 Fiscal Year Final Research Report Summary
Project/Area Number |
62570915
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
小児・社会系歯学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大嶋 隆 大阪大学, 歯学部, 助教授 (80116003)
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Project Period (FY) |
1987 – 1988
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Keywords | う蝕原性細菌 / ストレプトコッカス / ミュータンス / 歯牙う蝕 / 感染の成立 |
Research Abstract |
う蝕原性細菌Streptococcus mutansの母親から子供への伝播と定着にしめに菌数の役割を, 日本人小児より最も高頻度に検出される血清型Cとそれとは多くの点で性状の異なる血清型gに属するS.mutansを用いたラットおよびマウス実験う蝕系において, 飼料中のスクロース含量および接種回数を変化させることにより調べた. その結果, 以下のことが明らかになった. 1.S.mutansが動物の口腔内に定着できるか否かを決める最も重要な因子は, 感染に関与したS.mutansの菌数である. 2.スクロースの存在はS.mutansの定着を助長する. 特に接種菌数が少ない場合にはその影響が大きい. 3.接種回数の増加は, 動物の定着に必要な1回の接種菌量を大巾に低下させる. これらの結果は, 母から子供へのS.mutansの感染を防ぐ最も有効な手段が, 歯科治療や口腔清掃を通して, 母親の口腔内に棲息するS.mutansの菌数を減少させること, また感染を受ける子供の側からは, スクロースの摂取をを抑制することが感染の機会をを有意に減少させることを示唆している.
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