1987 Fiscal Year Final Research Report Summary
蛋白質工学によるリボ核酸分解酵素の基質認識機構の研究
Project/Area Number |
62570939
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西川 諭 大阪大学, 薬学部, 助手 (70150307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 俊樹 大阪大学, 薬学部, 助手 (70171775)
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Project Period (FY) |
1987 – 1988
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Keywords | 蛋白質工学 / 構造活性相関 / RNaseT_1 / RNA鎖切断反応機構 / 基質特異性変換 |
Research Abstract |
1.特定の塩基を認識する機構の研究:RNaseT_1のグアニン特異性をアデニン特異性に変えることにを試みた. RNaseMs(グアニン優先的ではあるが, アデニンも認識できる)との一次構造を比較検討し, 2種類のハイブリッドプロテインを作製した. i)RNaseT_1のグアニン認識部位Tyr^<42>-Asn^<43>-Asn^<49>-Tyr^<45>をRNaseMsの配列Tyr^<42>-His^<43>-Asp^<44>-Tyr^<45>にした変換体. ii)塩基認識部位を含むループ部分(Val35〜Pro55)をRNaseMsの相当する部分(Ile34〜Ser55)に変えた変換体. 基質にpGpCとpApCを用い, pH7.5とpH4.6の2種類の条件で活性を測定した. いずれの変換体もRNaseT1に比べるとグアニン塩基特異性をアデニン塩基特異性にすることができ, この傾向はpH7.5の方が高かった. しかし活性の絶対値は著しく低下した. 以上の結果を基に, モレキュラーダイナミクスを加味し, 活性の絶対値をできるだけ下げずに, 特異性を変換させることを現在検討している. 2.RNA鎖切断反応機構の研究:著者らはRNaseT_1の触媒反応について『His40とHis92が直接関与する残基で, Glu58はその働きをサポートする残基である』という機構を提示した. RNaseT_1と類似の一次構造および機能を持つRNaseがカビ, 細菌から今までに多数発現されている. His92, Glu58はいずれにも存在するが, 細菌由来のものではThr(RNaseSt), Asp(RNaseBa, Bi)に置換している. Thr, AspがHis40の代役を果しうるのか, すなわちRNaseStやRNaseBa, BiでもGlu58-His40-2-OHのCatalytic triadの機構が成り立つのか否かを調べた. Thr40, Asp40変換体はいずれも活性が著しく低下し, 結論は否であった. RNaseSt, Ba, Biではおそらく, Glu58-His92による機構で行なわれているものと推測される. 一次構造上, 類似したRNaseでも真核生物と前核生物との間には大きな違いがあると考えられた.
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Morio Ikehara: Pure & Appl. Chem.59. 965-968 (1987)
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[Publications] Satoshi Nishikawa: Biochemistry. 26. 8620-8624 (1987)
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[Publications] Satoshi Nishikawa: Biochem. Biophys. Res. Comm.150. 68-74 (1988)
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[Publications] Satoshi Nishikawa: Eur. J. Biochem.
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[Publications] 西川諭: 日本臨床. 45. 911-919 (1987)
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[Publications] 西川諭: 生物物理. 27. 119-121 (1987)
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[Publications] 西川諭: "新しい蛋白質の発見のための遺伝子計画とベクターの選択"バイオ・高分子研究法1, 遺伝子組換えを駆使した蛋白質デザイン"" 学会出版センター, 22 (1987)
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[Publications] 西川諭: "リボヌクレアーゼT1"蛋白質工学入門-新しい蛋白質をつくる-"" 秀潤社, 19 (1987)