1987 Fiscal Year Annual Research Report
自然発症高血圧ラット(SHR)の免疫抑制性α-グロブリン蛋白の欠損に関する研究
Project/Area Number |
62570987
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山本 格 岡山大学, 薬学部, 教授 (20028848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大森 斉 岡山大学, 工学部, 教授 (70116440)
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Keywords | SHR血漿欠損蛋白 / 免疫抑制蛋白 / 抗免疫抑制蛋白モノクローン抗体 / ConA応答 |
Research Abstract |
Cooperbandらの方法に準じWKYラット及びSHRラットよりIRA分画を得た. SHRより得たIRAを家兎に免疫し, 抗SHR-IRA抗体を得た. これと同時にConA応用抑制作用を指標にCooperbandらの方法とは異なる方法で血漿より免疫抑制分画(IRAに比してさらに抑制活性の強い分画)を調製したので, SHRより得た分画に対し, 上記同様家兎で抗体を得た. この二種類の抗体をSepharose4Bに結合させ, アフィニティーカラムを作製した. WKYラット血漿より得たIRA分画及び今回の免疫抑制分画をそれぞれ上記カラムにかけ, 非吸着性蛋白を回収した(これらの分画が先の予備実験で明らかにした, いわゆるSHRに欠損又は不足していたα-グロブリン蛋白である). 次に, SHRに欠損する蛋白を精製する目的で, 上記非吸着性分画をACA-34カラムによるゲル濾過, FPLCシステムを使用したMonoPカラムによる等電点分画, およびHPLCによる逆相クロマトを行った. これら精製分画について, マウス脾細胞のConA応答, PHA応答, LPS応答に及ぼす影響を検討した. その結果, WKYのIRA蛋白でSHRに欠損している亜分画にConA, PHA, LPSいずれの応答をも抑制する活性があることが確認された. IRAとは異なる抑制蛋白から同様に精製した亜分画の抑制活性は更に強いものであることが判明した. 次に, このように得られた二種類の亜分画を大量得るための手段として, これらのものに対するモノクローナル抗体を得る目的で, 上記精製分画, 各20μgを型通り, マウス皮下に繰返し注射し, 抗体価の上昇した時期に脾細胞を取り出し, sp2/0-Ag14との間でハイブリドーマを精製した. 現在, HAT培地中に増殖した抗体を分泌しているクローンの確立を急いでいる.
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