1989 Fiscal Year Annual Research Report
L-バンドESRイメ-ジング法による肝機能のin situ測定法の開発
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62570997
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| Research Institution | Showa University |
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Principal Investigator |
内海 英雄 昭和大学, 薬学部衛生化学, 助教授 (20101694)
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| Keywords | 電子スピン共鳴 / L-バンドESR分光器 / スピン標識化合物 / ESRイメ-ジング |
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| Research Abstract |
1.L-バンドESR分光器を用いて肝機能のin situ測定を行なうため、ラット摘出肝及びマウスin situ肝における投与ニトロキシドラジカルの挙動を測定した。肝の正中葉ないし下大静脈から、カルバモイル-テトラメチルピロリジンオキシルを投与し、直ちにL-バンドESR分光器でシグナルの経時的変化を観察したところ、ラット摘出肝、マウスin situ肝共に3本のESRシグナルを観測することができた。またこれらのESRシグナルは、経時的に減少し、減少速度は下大静脈投与の方が正中葉内投与よりも有意に速いことが明らかとなった。現在、再生肝及び肝障害モデルマウスを用いて、スピン標識化合物の代謝・拡散速度を検討中である。
2.種々のスピン標識化合物を用いて、筋肉内投与後のスピン標識化合物の挙動の解析を行なった。マウス大腿部にニトロキシド系スピン標識化合物を筋肉内投与し、L-バンドESR分光器を用いて一定時間毎にESRスペクトルを観測した。その結果、投与直後のESRスペクトルにはブロ-ドな1本のシグナルが見られ、標識化合物が高濃度で局在していることが示された。その後、標識化合物の濃度の減少を示す3本のシャ-プなシグナルが観測され、標識化合物の筋肉内での拡散が観測された。さらに時間が経過するとこのシャ-プなシグナルも消失したことにより、投与部位内でのニトロキシドラジカルの代謝反応もあわせて観測された。また、スピン標識化合物の拡散及び消失速度は、種々の化合物により異なることが明らかとなった。
3.磁場勾配用コイルを用いて、L-バンドESR分光器でESRイメ-ジングに成功した。その結果、今年度購入された装置は十分な機能を有すると判断された。現在、ESRデ-タの画像化用プログラムの改良を進めている。
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[Publications] Mikihiko Naito: "ESR study on synthetic glyceroglycolipid liposomal membranes" Biochim.Biophys.Acta. 985. 147-152 (1989)
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[Publications] Jun-Ichiro Murayama: "Amino acid sequence of monkey erythrocyte glycophorin MK.Its amino acid sequence has a striking homology with that of human glycophorin A" Biochim.Biophys.Acta. 999. 273-280 (1989)
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[Publications] Hideo Utsumi: "Localization of the active center of nitroxide radical reduction in rat liver microsomes:Its relation to cytochrome P-450 and membrane fluidity" J.Biochem.105. 239-244 (1989)
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[Publications] Hitoshi Manabe: "The immunopotentiating property of lipophilic muramyl dipeptide and its molecular state in liposomal membranes:Plaque-forming cell responses and ESR studies" J.Biochem.105. 861-863 (1989)
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[Publications] Hitoshi Manabe: "Effect of host lattice on antigenicity of glycophorin in membranes" Chem.Pharm.Bull.37. 2757-2761 (1989)
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[Publications] 内海英雄: "水中微量汚染物質のマスとしての生物評価法の確立ー細胞毒性、変異原性、発ガンプロモ-タ-活性ー" 衛生化学. 35. 273-282 (1989)
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[Publications] 内海英雄: "ESRとフリ-ラジカルー肝ミクロソ-ムにおけるニトロキシドラジカルの還元反応ー" 日本医学館, 6 (1989)
