1987 Fiscal Year Annual Research Report
Nocardia brasiliensisの遺伝解析系の作成
Project/Area Number |
62571000
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
小山 泰正 東邦大学, 薬学部, 教授 (10104142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 道裕 東邦大学, 薬学部, 助手 (60163581)
加藤 文男 東邦大学, 薬学部, 助教授 (50057767)
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Keywords | Nocardia brasiliensis / プラスミド / プロトプラスト / 再生 |
Research Abstract |
1.プラスミドについて Nocardia brasiliensis IFM15, 68, 70, 87および226株の保持するプラスミドについて制限酵素により解析した. この結果, IMF68と87株の保持するプラスミドは同一であることが明らかとなった. また, 各プラスミドの分子量はそれぞれ27.0kb(pNB1), 37.0kb(pNB2), 32.0kb(pNB3), 37.0kb(pNB2)および25.0kb(pNB4)であった. これらのプラスミドの制限酵素地図を作成したところunique siteとしてpNB2およびpNB3にはSacI siteが, pNB4にはKpnI siteが存在することが明らかとなった. 2.プロトプラストについて (1)調製:N.brasiliensis IMF70を4%グリシン存在下32°Cで培養した場合には8×108/50ml cultureのプロトプラストが得られた. 培養温度を27°Cとした場合には2×108, 37°Cとした場合には106のプロトプラストが得られた. 従って, プロトプラストの調製には32°Cが最適と考えられる. またリゾチーム処理後にリパーゼ(1mg/ml)を添加するとプロトプラスト数は2〜3倍に増加したが, その再生率は極度に減少した. (2)再生について:浸透圧調製剤としてsucrose, sodium, saccinateおよびmannitolを用いて再生率を調べた. 前二者では再生は殆ど認められなかった. mannitolを用い, 血清アルブミン(栄研)を添加したときにのみ良好な再生(8〜10%)が認められた. 遊離脂肪酸あるいはリパーゼ活性の残存する血清アルブミンを用いた場合には, プロトプラストの再生は著しく阻害された. また, カザミノ酸の添加により, 再生後の生育が促進されることも明らかとなった.
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