1988 Fiscal Year Annual Research Report
Nocardia Brasiliensisの遺伝解析系の作成
Project/Area Number |
62571000
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
小山 泰正 東邦大学, 薬学部, 教授 (10104142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 道裕 東邦大学, 薬学部, 助手 (60163581)
加藤 文男 東邦大学, 薬学部, 助教授 (50057767)
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Keywords | NOCARDIA / BRASILIENSIS / プラスミド / プロトプラスト |
Research Abstract |
1.宿主の作成:N.brasiliensisの宿主作成のため、プラスミド保持菌株についてCuringを行った。プロトプラスト再生法あるいはethidium bromid処理を行ったが、プラスミドフリーの菌株を得ることはできなかった。IFM15由来のカロチノイド非産生株1510はプロトプラスト収率が50ml培養あたり109個と高く、かつ再生率も11%と良好であった。今後、この株を用いて宿主株の作製を行っていく予定である。 2.形質転換法の検討:N.brasiliensis IFM0236由来の温度感受性株より作製したプロトプラストを用いて検討した。PEG1000あるいはPEG4000を用い、最終濃度20%、25%で1分間処理し再生を調べた。いずれの場合も未処理の1/2以下の再生が認められるだけであった。形質転換に繁用されているPEGに代り得るものを捜すか、electroporationあるいは酵母で行なわれているアルカリ金属を用いた形質転換法を検討する必要があると考えている。 3.Vectorの作製:N.brasiliensisが病原性菌であること、ならびに種々の抗生物質に耐性であることから、vectorのマーカーとして薬剤耐性遺伝子を用いることはできなかった。マーカーとしてカロチノイド合成遺伝子を用いるため、先づStreptomycesのカロチノイド合成遺伝子のクローニングを行った。クローニングされたカロチノイド合成遺伝子をプローブとしIFM15の染色体DNAとsouthern hybridisationを行った結果、強い相補性を示すバンドが検出された。このDNAをN.brasiliensisのプラスミドDNAに結合しvectorを作成する予定である。
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