ビデオの視聴のための文字・音声の同時提示の最適条件

1989 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 62580014
• Research Institution: Waseda University
• Principal Investigator: 比企 静雄 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (50006227)
• Keywords: 視覚 / 聴覚 / 文字 / 音声 / ビデオ / 仮名文字 / 漢字

Research Abstract

本研究では、文字と音声の同時提示のための最適な条件を、ビデオ画面に挿入する文字の種類、とくに仮名文字文への漢字の導入規則や、文字のもつ音声的な側面と同時に提示される音声自体との重複や、両者の時間的な同期や内容的な反応の関係や、視覚・聴覚の文字・音声の処理過程での一時記憶の特性など関連づけて、視覚・聴覚心理実験によって解明することによって、ビデオ教材の録画・録音における文字・音声の挿入のための実用的な指針を得ることを目的としている。
1.文字材料の再録画と音声材料の再録音:昭和62・63年度(第1・2年度)に作成した視覚・聴覚心理実験に用いるための文字材料と音声材料のテキストの妥当性を、第2年度に行った実験を通して再検討した結果にもとづいて修正して、再びビデオテ-プに録画と録音した。
2.視覚・聴覚心理実験の補足:1.で作成したビデオテ-プを再生して、伝達しようとする言語情報に対して受容された言語情報を、筆記や復唱などの種々な応答方法の組合わせによって詳細に観測・記録するような、第2年度と同様の視覚・聴覚心理実験を補足して、一部の提示条件についての被験者の応答を再確認した。
3.実験結果の整理:第2年度の視覚・聴覚心理実験と2.の視覚・聴覚心理実験の記録を整理し、結果として最終的に得られる文字と音声の同時提示のための最適な条件を、ビデオの録画・録音に実用的に利用できるような図表の形式に整理した。また、結果のデモンストレ-ション用のビデオテ-プも作成した。