1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62580017
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
杉原 厚吉 東京大学, 工学部, 助教授 (40144117)
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Keywords | 幾何モデル / ソリッドモデリング / 物体認識 / コンピュータービジョン / 骨組構造の剛性 |
Research Abstract |
形状要素間の寸法や角度の指定によって形状を表現する方法の基本的性質を調べ, この方法が座標系に依存しない形状表現法として工学的に利用できることを確認した. 特に以下のような実績を得た. 1.2次元骨組構造の剛性に関する組合せ論的理論が, 寸法値を用いて2次元形状を定義する際の情報の過不足を判定する基準として利用できることを確認し, その効率のよい判定法を構成した. 2.2次元形状の定義に寸法と角度の指定が混在する場合の情報の過不足に関する性質を, 寸法指定と角度指定の互換性という観点から整理し, 形状定義の適性さを判定する方法を構成した. 3.寸法と角度の情報同志の互いの依存関係を表す階層構造の抽出手つづきを構成し, これを利用して, 寸法や角度の指定値の変更が形状全体にどのような影響をもたらすかという, 修正結果の伝幡の様子を明らかにすることができた. 4.以上の理論的成果の一適用例として, 自立移動ロボットがカメラなどの視覚センサーを通して得られる標識の方向データから, 自立ロボット自身の位置を決定する問題を考察した. 標識を垂直線に限り, カメラの光軸を床に平行に保つことにより, この問題は2次元の位置決定問題となり, 特に標識が互いに識別不可能な環境で, 素朴な算法より効率のよい方法を構成することができた. また, 視覚データの誤差が結果にもたらす影響を, 計算機実験で調べた. 今後は, (1)寸法と角度が混在する形状指定法の組合せ構造をさらに詳しく調べること, (2)寸法値が特殊な値をとるために生じる形状定義の不安定性の回避, (3)以上の手法の3次元形状指定への拡張, などの課題に取り組む予定である.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 杉原厚吉: 情報処理. 28. 1485-1492 (1987)
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[Publications] 杉原厚吉: 情報処理学会『グラフィックスとCAD』シンポジウム論文集. 47-55 (1987)
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[Publications] Kokichi SUGIHARA: Computer Vision, Graphics, and Image Processing.
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[Publications] Kokichi SUGIHARA: G. Toussaint (ed), Computational Morphology, North-Holland.
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[Publications] Kokichi SUGIHARA: Journal of Computer and System Science.