1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62580056
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
弓削 治 大阪市立大学, 生活科学部, 教授 (70046887)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢井田 修 大阪市立大学, 生活科学部, 講師 (50029352)
岩崎 錦 大阪市立大学, 生活科学部, 助教授 (30047005)
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Keywords | フェルト製敷ふとん / 寝床圧分布 / 寝床内気候 |
Research Abstract |
高齢者を対象として床づれが生じにくく, 又快適な睡眠が得られるような敷ふとんを開発するため, 従来ふとん素材として使用されていなかったフェルトを用いて敷ふとんを試作し, その基本的特性や寝床圧, 寝床内気候について他の敷ふとんと比較して測定した. フェルト製敷ふとんとして厚さの異なる2種類を試作し, 従来から用いられている綿/ポリエステル混の敷ふとんと羊毛敷ふとんと比較した. 敷ふとんの基本的特性の中で最も重要であると考えられる圧縮歪み特性については, フェルト製敷ふとんが良好な圧縮回復性を示した. 1.寝床圧及び寝床圧分布の検討 (1) 一般に圧力が30mmHg以上になれば血流を阻害するといわれている. 今回の実験では従来と異なり微小圧力センサーを用いたので局所的にこの値よりも大きな値を示すことがあったが, フェルト製敷ふとんは背中と臀部との寝床圧の差が小さく, 全体的に幹部で寝床圧が平均化される傾向がある. (2) 寝床圧分布については, 綿/ポリエステル混の従来の敷ふとんは寝床圧は低いが柔らかく, またかさ高いため身体の沈み込み量が大きい. 羊毛敷ふとんは寝床圧分布に偏りがみられ, また底づき感を生じる. フェルト製敷ふとんは背中と臀部で寝床圧のバランスがとれている. (3) フェルト製敷ふとんにマットを併用するとフェルト製敷ふとんの良好な寝床圧特性が損なわれる. 2.寝床内気候の検討 (1) フェルト製敷ふとんは他の敷ふとんと比べ比較的早く理想的な寝床内温度(34〜35°C)に達する. (2) 寝床内湿度は外気環境温度の影響を大きく受け, またマットを併用すれば多湿となる.
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