Research Abstract |
中高年者男子15名(30歳代4名, 40歳代7名, 50歳代2名, 60歳打2名), 女子19名(30歳代10名, 40歳代6名, 50歳代3名)に対して, モナーク社製自転車エルゴメーターを用いて運動負荷テストを実施した. 心電図を連続的にモニターしながら, 血圧を1分ごとに測定した. テスト中, 最大下の負荷を4分ごとに3段階にわたって漸増的に与えた後に, 1分ごとに負荷を増して疲労困憊に至らせた. その際に呼気ガスを連続的に分析し, 酸素摂取量, 二酸化炭素排出量, 換気量, 呼吸商を測定した. 別に最大下の負荷の4分目の心拍数とその際の負荷強度から, 〓 strandのnomogramを用いて間接的に最大酸素摂取量を測定し, 前記の運動負荷テストから直接測定した最大酸素摂取量と比較した. 中高年者の場合は, 運動負荷テストで最大酸素摂取量が得られたかどうかの判定規準が確立されていないので, 次のケースに区分して直接法と間接法とを比較した. A)酸素摂取量のレベリングオフがみられ, かつ呼吸商が1.0以上に達したもの;B)レベリングオフがみられなかったが, 呼吸商が1.0以上に達したもの;C)レベリングオフがみられたが, 呼吸商が1.0に達しなかったもの;D)レベリングオフも呼吸商1.0も達成されなかったもの;E)疲労困憊に至らなかったもの. この区分による結果を以下に示す:区分A(13名)では, 直接法値は平均1.96l1分, 間接法値は2.1l1分, 直接法値の平均から間接法値の平均を減じた値は-0.1l1分であった. B(10名)では各々, 2.77l1分, 2.6l1分, 0.2l1分, C(6名)では1.50l1分, 1.9l1分, -0.4l1分, D(4名)では, 1.71l1分, 1.7l1分, 両法間の差はゼロであった. Eは1名のみであり, 1.23l1分, 1.8l1分, -0.6l1分であった. なお, 50歳以上で異常を呈した者5名(徐脈と運動時高血圧)を用いて, ホルダー心電計によって, 24時間の心電図を記録した.
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