1987 Fiscal Year Annual Research Report
二枚貝精子のウロン酸含有糖脂質を認識する卵レクチン
Project/Area Number |
62580117
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
杉田 陸海 滋賀大学, 教育学部, 教授 (20024937)
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Keywords | 糖脂質認識レクチン / ウロン酸含有糖脂質 / 貝の精子凝集素 |
Research Abstract |
イケチョウガイ卵のアセトン粉末をリン酸緩衝液中で超音波処理し, 100,000xg30分遠心分離して得られる上清を33%飽和硫安分画し, さらに, 100,000xg2.5時間遠心分離した. この時の上清をBiogcl P-100カラムおよびウロン酸含有糖脂質をリガンドにしたオクチルセファロースアフィニティーカラムにより処理して一つの画分を得た. このものは精子および糖脂質リポゾームに対する強い凝集反応を示した. また, この物質はウロン酸含有糖脂質以外のイケチョウガイ精子糖脂質に対するいずれのリポゾームとも凝集反応を全く示さないことから極めて高い特異性を有するレクチンと考えられる. 凝集阻止実験を行った結果, ウロン酸含有糖脂質の卵レクチン認識活性部位は糖脂質の非還元末端からの二糖残基(GlcU4Me-Fuc)であることが推定できた. また, 卵レクチンの^<125>I-標識化を行い, 薄層クロマトグラム上でのbinding実験を試みたところ, ウロン酸含有糖脂質にのみ陽性であった. 一方, このレクチンをSDS-ポリアクリルアミドゲル上に電気泳動後, ニトロセルロース膜へ転写してから, あらかじめ調製しておいた^3H-標識ウロン酸含有糖脂質との反応実験を行ったことろ, 100K(Da), 80K, 60K, 40Kおよび20Kの5本のバンドに標識糖脂質がいずれもbindingすることを認めた. このことより結合性を有するレクチンのうち分子量の最小のものは約20Kであることが予測できた.
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Research Products
(1 results)