1987 Fiscal Year Annual Research Report
ビタミンK依存性凝固因子のGla-domainの機能
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62580136
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Research Institution | Meiji Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
森田 隆司 明治薬科大学, 薬剤学科, 教授 (90128108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿刀田 英子 明治薬科大学, 薬剤学科, 助手
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Keywords | ビタミンK依存性凝固因子 / Gla-ドメイン / カルシウム結合部位 / 第VII因子 |
Research Abstract |
血液凝固系で中心的役割を演ずるビタミンK依存性凝固因子はγ-カルボキシグルタミン酸(Gla)含有タンパクとして知られ, それらのNH_2末端側にはCa^<2+>とリン脂質と相互作用するGlaドメインが含まれる. 申請者はGla含有凝固因子より酸素限定分解作用を利用することによりGlaドメインを特異的に除去する方法を見い出した. これによりGlaドメイン欠如誘導体が調整でき, Glaドメインの機能を研究する方法を確立した. 今回, 含量が極端に少なく調整困難なVII因子のGlaドメインの機能を明らかにする目的で当研究を行なった. (1)血漿第VII因子の大量精製法の確立:第VII因子の精製法を改良した. 血漿よりバリウム塩の吸着によりGla含有凝固因子を分離後, DEAE-Sepharoseカラム, bengamidine-CH-Sepharoseカラム, セファクリルS-200のゲルろ過等により血漿26lより第VII因子精製標品5.9mgを単離した. (2)Gla-ドメイン欠如第VII因子誘導体の調整と同定:単離した第VII因子をキモトリプシン処理(重量比1/300)することにより, Glaドメインを切断除去する方法を確立した. Glaドメイン欠如VII因子誘導体はDEAE-Sepharose CL-6β カラムクロマトで分離した. キモトリプシン切断部位は単離したGlaドメインペプチドとGlaドメイン欠如VII因子のアミノ酸組成, NH_2末端配列, COOH末端の決定によりTrp^<41>-Val^<42>が切断されたことを同定した. (3)第VII因子及びGlaドメイン欠如第VII因子誘導体のCa^<2+>結合特性:^<45>Caを用いた平衡透析法により解析した. データをScatchard plot及びHill plotを用いて解析した結果, 第VII因子にはCa結合部位が6ヶ所存在し, 0.2mM以上のCa濃度では正の協調性を示した. 一方, Gla-ドメイン欠如VII因子誘導体はKd=0.26mMの高親和性性のCa結合部位が2ヵ所存在し, これらは協調性をもたなかったことが明らかとなった. これらの結果, VII因子はGlaドメイン部分のCa結合部位以外に新たに2ヵ所のCa結合部位があることを見い出した.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 森田 隆司: J.Biochem. 99. 561-568 (1986)
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[Publications] 森田 隆司: J.Biol.Chem.261. 4008-4014 (1986)
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[Publications] 森田 隆司: J.Biol.Chem.261. 4015-4023 (1986)