1987 Fiscal Year Annual Research Report
アセチルコリン合成酵素遺伝子の単離とその発現調節機構について
Project/Area Number |
62580137
|
Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
伊藤 信行 京都産大, 国土研, 助教授 (10110610)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 博 京都産大, 国土研, 助教授 (90113141)
|
Keywords | ドロソフィラ / アセチルコリン合成酵素 / 遺伝子 |
Research Abstract |
1.アセチルコリン合成酵素cDNAの構造解析. アセチルコリン合成酵素cDNAをプローブとし, ドロソフィラの頭部cDNAライブラリーをスクリーニングした. その結果, プローブとして用いたcDNAより大きなサイズをもつ4個のcDNAが単離された. これらのcDNAの塩基配列を決定したところ, 前記の部分cDNAでは大部分が欠けていた3^1非翻訳配列(約1/2キロ塩基)の全塩基配列を明らかにした. しかし, 5の非翻訳配列及びN末端アミノ酸配列をコードする領域の塩基配列を完全に解明することはできなかった. 現在, これらの領域の塩基配列を完全に明らかにするため, 新らたに, cDNAの単離を試みている. 2.アセチルコリン合成酵素の抗体によって単離されたcDNAの構造解析. アセチルコリン合成酵素に対する単クローン抗体をプローブとして用いて, ドロソフィラの頭部cDNAライブラリーをスクリーニングしたところ, アセチルコリン合成酵素cDNA以外にも, 別のcDNAが単離された. このcDNAの塩基配列(約1.8キロ塩基)を決定したところ, その3^1非翻訳配列にドロソフィラのミトコンドリアのlarge rRNAの3^1末端領域の塩基配列と極めて同一性の高い領域(約350塩基, 95%の同一性)が存在していることが明らかになった. 各遺伝子とミトコンドリア遺伝子の相互関係を考える上で極めて興味ある知見が得られた. 現在, この領域の遺伝子構造を解明中である.
|
-
[Publications] N. Mori: Proc. Natl Acacl. Sci. U.S.A.84. 2813-2817 (1987)
-
[Publications] S. Oka: J. Biochem.101. 135-144 (1987)
-
[Publications] N. Itoh: J. Biol. Chem.262. 3132-3135 (1987)
-
[Publications] N. Itoh: J. Biol. Chem.