1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62580170
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
杤山 修 東北大学, 工学部, 助教授 (70005479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 浩道 東北大学, 工学部, 助手 (00166654)
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Keywords | アクチノイド / 地中移行 / ネプツニウム / アメリシウム / Np(V)の還元反応速度 / ヒドロキシルアミン / 含水酸化物 / 含水酸化ニオブ / 含水酸化スズ / 収着 / 収着機構 / アクチノイドの原子価状態分布 |
Research Abstract |
使用済核燃料の処理処分や環境放射能の評価等に関連して, アクチノイドの地層中での挙動を知ることは, 現在緊急かつ重要な課題となっている. 本研究では, これらの元素の挙動を評価する際の基礎として, 1.アクチノイドの地層中での化学種を確かめる, 2.アクチノイドの岩石・土壌への分配挙動を支配する因子を知る, の二点を目的として実験室規模での検討を行っている. これまでに得られた結果は次の通りである. 1.Npの原子価状態分布を調べ, 弱酸性から中性の水溶液中ではNpは5価が主たる状態であることを確かめ, このNp(V)について, 自然界中に存在すると考えられる種々配位子による錯生成定数を求めた(但しこれは本研究以前に研究代表者らにより得られた成果である). 2.自然界の酸化還元雰囲気の変化により原子価状態は変化することも考えられるので, これに関する基礎的情報として, 酸性溶液中でのNp(V)の典型的な還元反応としてヒドロキシルアミンによる還元反応速度を測定した. 速度は酸性度, 共存陰イオン等により複雑に変化する. 3.天然物代替モデルとして含水酸化物(スズ, ニオブ)を合成し, これらに対する典型元素, 遷移元素, Np(V), Am(III)の分配を調べ, その機能を明らかにした. その結果, これらがイオンを収着する際には, 解離イオンのまま収着する場合と, 官能基と金属イオンが強い結合を形成する場合とがあり, 両者では収着のpH等への保存性や収着速度, 選択性などに大きな違いがあることがわかった.
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Research Products
(2 results)