1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62580173
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山脇 道夫 東京大学, 工学部, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 憲司 東京大学, 工学部, 助手 (50210357)
米岡 俊明 東京大学, 工学部, 助手 (40013221)
田中 知 東京大学, 工学部, 助教授 (10114547)
|
Keywords | ヨウ素 / 燃料-被覆管化学的相互作用 |
Research Abstract |
初年度は、U-Zr系合金の熱力学的安定性を評価するため、高温質量分析計を用いて5種類の異なる組成に対し蒸気圧測定を実施し、ウラン及びジルコニウムの活量を求めた。第2年度である昭和63年度においては、初年度に求めた活量データを基に多成分多相系平衡計算コードSOLGASMIXを用いて、主要な核分裂生成物(FP)であるセシウム(Cs)、テルル(Te)及びヨウ素(I)などについて高速炉金属燃料ピン内での化学的存在状態を予測することを試みた。高燃焼度での燃料ピン内を模擬するためのORIGEN2コードにより各種FPの蓄積量を燃焼度の関数として推定し、熱力学データとしてはMALTコードから生成ギブスエネルギー値を入力した。 評価されたFPの化学系は、単体、酸化物、ヨウ化物、テルル化物などであり、主要FPの化学形が燃焼度とともにどのように変化するかを推定することができた。特にヨウ素の挙動は燃料-被覆管化学的相互作用(FCCI)の観点から興味深いので、ヨウ化セシウム(GsI)の放射線分解をも考慮に入れ小無と山脇からの方法により炉内でのヨウ素分圧の評価を試みた。その結果、照射の効果によりヨウ素分圧は増加するが、その程度は酸化物燃料ピンの場合で予測される程度よりも小さく、FCCIは軽減されることが予測された。
|
Research Products
(1 results)
-
[Publications] M.Kanno,;M,Yamawaki,;T.Koyama,;N.Morioka.: Journal Nuclear Materials. 154. 154-160 (1988)