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1987 Fiscal Year Annual Research Report

サンゴ礁地域における大津波の地形学的研究

Research Project

Project/Area Number 62580200
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

中田 高  広島大学, 文学部, 助教授 (60089779)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 河名 俊男  琉球大学, 教育学部, 助教授 (60044955)
Keywordsサンゴ礁 / 14C年代 / 津波 / 琉球列島
Research Abstract

2年度継続研究の初年度にあたり, 琉球列島の南部の宮古・八重島群島を研究地域に選び, 野外調査を実施した. すなわち, 本地域に発生した歴史時代およびそれ以前の大津波について, 津波によって陸上に打ち上げられた堆積物(主としてサンゴ塊・サンゴ片)の分布範囲, 分布高度を宮古島・伊良部島・下地島・多良間島・石垣石において明らかにするとともに, それらの14C年代を明らかにするため試料採取を行った. この結果以下の諸点が明らかとなった.
1.昭和8年(1771年)に石垣島東方で発生したとされる明和津波によって打ち上げられた堆積物は, 宮古島南岸の元島地区では約18m, 下地島西岸では約8m, 多良間島では約 m, 石垣島では, 白保で13m, 磯部で15m, 大波で18m, 平得〜真栄里で10〜13mであり, それぞれの堆積物より得られたサンゴ片の14C年代値は250yB.P.〜600yB.Pであった. したがって明和津波の各島における遡上高は, これらの高度よりわずかに高い程度であったと推定された.
2.各島には, 明和津波以前の津波が存在したことが推定され, この津波を沖縄先島津波と名ずけた. この津波は, 陸上に打ち上げられたサンゴ塊などの14C年代から1,000〜3,000年前に発生したと推定され, この津波の原因となった地震に伴うと考えられる地殻変動が, 離水ノッチとして石垣島〜西表島に認められた. この地殻変動は石垣島南部で約2mの隆起を示し, 北方あるいは西方に隆起量を減じている.
3.上述の大津波を発生させた地震は, 琉球海溝西側斜面の水深2,000m付近の深海底平坦面に沿って分布する逆断層に起因するものと考えられ, その波源域は, 従来推定されてきたものに比較してはるかに広いものと考えられる.

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 河名俊男: 歴史地震. 3. 181-194 (1987)

URL: 

Published: 1989-03-20   Modified: 2016-04-21  

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