1988 Fiscal Year Annual Research Report
生活単元学習の長所をとり入れた系統学習教材とシラバスの開発
Project/Area Number |
62580244
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
広木 正紀 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (30115977)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 哲雄 京都教育大学, 教育学部, 教授 (10027683)
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Keywords | 生活単元学習 / 小学校理科 / シラバス / 単元構成 / 水学習 |
Research Abstract |
「基本的科学概念の獲得」を重視する現行理科のあり方に、生活単元時代の特徴である「子ども自身の生活から出発する」という観点をとり入れたシラバスの開発を目指し、前年度にひきつづき小学校レベルに重点を置いて研究を行った。 1.全体的な単元構成についての検討:指導要領に現れた単元構成についての考え方を、生活単元時代と現行の両時代で比較的に分析した。その結果の検討により、今後のシラバスづくりにおける単元構成の問題を4つ((1)「重さ」「動き」「弾性」……などの抽象的概念と「起き上がりこぼし」「紙玉鉄砲」「自転車」……など生活の中で馴染みの深い具体的事物の扱いの関連づけ。(2)一方の時代にしか扱われていない基本的科学概念(「金属」「熱」「植物と動物の関係」「哺乳類」など)の扱い。(3)「山と水」「海と船」など「人間生活と自然のかかわりに関する内容の(小学校での)扱い。(4)「子ども自身による研究試行体験」を主題とした単元の設定の問題)に整理した。 2.個別教材に関する検討:今年度は「水」を重点的にとりあげ、「水に関する学習のためにどういう活動(観察・実験など)が挙げられているか」という観点から、生活単元時代と現行の場合について指導要領と教科書の内容を分析・比較した。その結果に基づき、「水学習」に関する教材改善の問題点を5つ((1)地域にいろいろな水域が存在していることや、雲や天気が毎日あるいは季節的に変化していることなど回りの自然事象の存在自体に気づく活動の扱い。(2)実験に先立つ観察の扱い。(3)日用品や道具の扱い。(4)自然の水と人間生活とのかわりに関する扱い。(5)一方の時代にしか扱われていない基本的科学概念(「比重」「海」「微小水生生物」などの扱いをどうするか)に整理した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 広木正紀: 京都教育大学理科教育研究年報. 19. (1989)
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[Publications] 広木正紀: 京都教育大学理科教育研究年報. 19. (1989)
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[Publications] 藤田哲雄: 京都教育大学理科教育研究年報. 19. (1989)
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[Publications] 広木正紀: 京都教育大学紀要. (1989)