1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62603017
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
林 宗明 京都大学, 工学部, 教授 (20025828)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 誠介 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (70017929)
関根 泰次 東京大学, 工学部, 教授 (00010702)
鬼頭 幸生 名古屋大学, 工学部, 教授 (00023044)
堀井 憲爾 名古屋大学, 工学部, 教授 (70023223)
岡田 隆夫 京都大学, 工学部, 教授 (10025877)
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Keywords | 超電導 / 極低温 / ケーブル / 電力貯蔵 / 電源ベストミックス / 電力系統安定度 / 極低温絶縁 |
Research Abstract |
本研究は電力技術分野への超電導技術の応用のうち, 電気エネルギーの輸送と貯蔵の高効率化・高密度化とさらにその運転特性の改善を目標としている. 本年度は(1)超電導発電機の励磁回路について, その速応励磁を可能とし系統安定化に寄与するためには, 従来型の励磁機が極端に大型になるのを防ぐため小容量の電源と小型のSMES, およびエネルギー転送回路を用いて速応励磁の動作確認および動作特性試験を行い, 貯蔵コイル電流立ち上げ, エネルギー転送, 通常停止, クエンチ停止の各項目について実験に成功した. (2)超電導ケーブルとしては, 従来提案されている構造と異なり, 製造工程が単純で, 信頼性の高い押し出しポリエチレンを絶縁として採用したユニークな構造とし, 導体内部のバスに冷媒(LHe又はLN2)を通じ, 今後冷媒の変化に対応できるようにした. 長尺ものの冷却中に生ずる絶縁層(PE)のクラックの防止のためバルーニング法を適用したが, 効果は充分でない. 短尺ものについての課・通電試験は所期の成果を得た. (3)中枢都市へ大容量超電導ケーブル導入の効果については, この大容量ケーブルの事故時に在来送電線による代替送電が無停電で可能かを検討し, これが4段階の切り換えで可能であることを明らかにした. (4)SMESの最適配置については, 将来の各種電源(SMESを含む)のベストミックスの在り方, 電源の導入方策の決定手法を提案した. (5)高耐電圧・完全安全SMESの研究では, マグネットの耐圧特性, クエンチの検出方法, 及び故障時の温度上昇等について実験的に検討し, 耐電圧を数万V以上として, 現在の容量を格段に増加する可能性を明らかにした. (6)SMESによる電力系統の安定化制御の研究では, その効果はかなり明らかとなったが, 同目的と既存対策であるAVR, PSS, ガバナ, SVC等との共存性とその協調効果を明らかにした.
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[Publications] 林 宗明 他: Power Systems Computation Conference. 9. 628-632 (1987)
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[Publications] 岡田隆夫 他: 電気学会全国大会講演論文集 63.4. 63.4. (1988)
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[Publications] 堀井憲爾 他: 2nd Int.Conf.on Dielectric Materials. 2. (1988)
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[Publications] 鬼頭幸生: 電気学会全国大会講演論文集 62.4. 62.4. 985 (1988)
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[Publications] 関根泰次: 電気学会電力技術研究会. PE-87. 121 (1987)
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[Publications] 西村誠介: 電気学会全国大会講演論文集 63.4. 63.4. (1988)