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1987 Fiscal Year Annual Research Report

金属ポルフィリン錯体を用いた光化学的二酸化炭素固定による高エネルギー物質の合成

Research Project

Project/Area Number 62603513
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

井上 祥平  東京大学, 工学部, 教授 (20010762)

Keywordsクロロフィルム / 二酸化炭素 / 光エネルギー / 金属ポルフィリン錯体 / アルミニウムポルフィリン錯体 / エノラート / メタクリル酸エステル / 量子収率
Research Abstract

本研究は, クロスフィルの基本骨格と類似の構造を有する金属ポルフィリン錯体を調製し, これを利用して可視光のエネルギーにより二酸化炭素を固定し, 高エネルギー物質を合成する新規な手法を開拓することを目的としている. 特に, 金属ポルフィリン錯体の中心金属, 軸配位子結合への二酸化炭素の捕捉と, 他の有機化合物への転移・固定を可視光のエネルギーにより触媒的に行なうプロセスを開発することを目指す.
この目的のため, これまでアキシャル基(X)としてアルキン, アルコキシ, チオラート, アミド等を有するアルミニウムポルフィリン錯体(1__〜)に関して検討を行なってきたが, 本年度は, 通常のアルチル基とは反応性が異なると期待されるベンジル基や, 互変異性によりケト構造をとり得るエノラート基を有する1__〜の合成に成功し, 二酸化炭素との反応を調べる基礎をかためた. また, これと関連して, アルチル基をXとして有する1__〜が可視光の照射下でα, β-不飽和カルボニウム化合物であるメタクリル酸エステルの付加重合を引き起こし, 分子量のそろったポリマーを与えることを見いだした. この重合反応は暗所下では全く進行せず, 重合反応に可視光のエネルギーが利用されたはじめて例となった. また, Xとしてアルチル基とフェノキシ基をそれぞれ有する1__〜にフェノールを添加すると, アキシャル基の交換反応が起こり, かつ, 反応が可視光照射により著しく加速されることを見いだした. 前者は不可逆的, 後者は可逆的な交換反応であるが, 反応の量子収率は後者が前者の60倍となった. 一方, X=ceの1__〜が触媒となり, アルコールのカルビノール水素によるカルボニル化合物の還元反応が起こることがわかり, ンαシステムにより, 次年度以降, 二酸化炭素の光化学的還元反応を試みる予定である.

URL: 

Published: 1989-03-30   Modified: 2016-04-21  

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