1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62604004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長谷川 正木 東京大学, 工学部, 教授 (50133103)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 豊成 京都大学, 工学部, 助手 (30093256)
小林 四郎 東北大学, 工学部, 教授 (10026198)
井上 祥平 東京大学, 工学部, 教授 (20010762)
和泉 修 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30005839)
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Keywords | L1_2型金属間化合物 / CT錯体 / 金属的電気特性 / 還元剤モノマー / 酸化剤モノマー / イモータル重合 / 生分解性ポリマー / 光固相重合反応 |
Research Abstract |
(1)金属材料として, 低温と高温の両領域共に優れた高強度, 高延性を有するL1_2型Co_3Tiの変形機構を明らかにし, L1_2型金属間化合物の変形機構解明の新しい指針を見出した. また, L1_2型の金属間化合物の機械的性質に及ぼす各種軽元素の微量添加効果, VIII(1b)族元素の同次添加効果を調べ, 各種機能発現のメカニズムを解明した. (2)導電性機能を有する分子性結晶作成のための新しい電子供与体として, 1,3-ジチオー2-イソデン部分を一次元的あるいは二次元的に配置した一連の化合物を合成した. これらとTCNQとのCT錯体を調製し, σ値を測定したところ, 最大200Kで23S/cmとなり, 金属的電気特定を実現することができた. (3)高分子材料に関しては, 機能性材料作製の基本となる種々の反応について検討した. 酸化還元共重合において還元剤モノマーとして三価リン化合物を用い, 酸化剤モノマーとしてP-ベンゾキノン, 還状ジスルファイドを用いたところ, P-O結合あるいはP-S結合を生成しながら, 含リン高分子が得られることがわかった. また, 酸化剤モノマーとしてビニルホスホン酸誘導体を用いると, P-C結合の生成を伴う共重合反応が進行した. 光照射下アルミニウムアルキルポルフィリンを用いると, メタアクリル酸のリビング重合が進行し, この重合反応を利用すると新しいブロック共重合体が得られることを見出した. また, アルミニウムポルフィリン錯体を用いたイモータル重合により, 新規生分解性ポリエステルーポリラクチドブロック共重合体を得た. 結晶状態で反応させる光固相反応において, 非対称置換ジオレフィンを用いたところ, 親水性基および疎水性基を交互に有するポリマーおよびポリマー鎖の片側に親水性基, 他側に疎水性基を有するポリマーを作り分けることができた. またこれらのポリマーの光開裂では出発モノマーへ, 熱開裂では三種のジオレフィンへ開裂することがわかった.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] N.Masahashi,T.Takasugi,O.Izunmi: J. of Materials Science. 22(7). 2599-2608 (1987)
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[Publications] T.Takasngi,S.HiraKawa,O.Tzumi,S.Ouo,S.Watanabe: Acta Metall. 35(8). 2015-2026 (1987)
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[Publications] 杉本豊成,御崎洋二,梶田徹,吉田善一,甲斐泰,笠井暢民: Jourual of the American Chemical Society. 109. 4106-4107 (1987)
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[Publications] M.Kuroki,T.Aide,S.Ihoue: J.Awer.Chew.Soc. 109. 4737-4738 (1987)
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[Publications] L.Trofimoff,T.Aide,S.Inoue: Chem.Lett.991-994 (1987)
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[Publications] Masaki Hasegawa,Satoshi Kato,Kaznhiko Saigo: Journal of Photochemistry and Photobiology. 41. 385-394 (1988)