1987 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマ有機金属気相分解法による高導性性化合物エピ薄膜の合成
Project/Area Number |
62604527
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
北沢 宏一 東京大学, 工学部, 教授 (90011189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 哲也 東京大学, 工学部, 助手 (10189532)
岸尾 光二 東京大学, 工学部, 助手 (50143392)
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Keywords | プラズマ有機金属気相分解法 / エピ薄膜 / 酸化物超伝導体 / ミスト熱分解法走査型トンネル顕微鏡 / 表面分析 |
Research Abstract |
我々はすでにプラズマ有機金属気相分解法(MOCVD法)にらる窒化物超伝導薄膜の製造に成功していたので, すみやかに同法を酸化物高温超伝導体へ適用することを試みた. MOCVD法では原料である有機金属は室温付近で適当な蒸気圧を持っていなければならない. しかしBaについては適当なものがなく, アセチルアセトン錯体, シクロペンタジエニル体などいくつかについて試してみたがいずれも蒸気圧が小さく, 反応管へ輸送することはできなかった. そこで, 水溶液を出発原料とし霧状にして反応管へ導入するミスト熱分解法について検討した. 従来のミスト法では粒径が大きく均一性に問題があったので, 超音波振動子による噴霧方式をとり入れた. この方法でも膜の組成は原料溶液に比べずれやすく, 銅が過剰になる傾向にあったが, 基板, 加熱温度, キャリアガス等反応条件を最適化した結果, ほぼ望みの組成の膜を得ることができた. Y-Ba-Cu-o系超伝導薄膜の場合ゼロ抵抗温度はやや低いもののオンセットは90Kに達している. 成膜速度も数μa/minと通常のスパッタリング法に比べ非常に高い. 得られた膜については表面のキャラクタリゼーションとして光反射スペクトル, 光電子スペクトル, 電気・磁気特性など種々の測定を合せて行なっている. 一方上記の成膜法では高真空下で行なわないためRHEED, AUGERなどの分析装置が使えず, 反応の過程を追うことができない. そこで大気圧下でも表面の観察が行なえる走査型トンネル顕微鏡(STM)を製作し, これによる膜の評価を試みている. 現在STM装置はほぼ完成し, 大気中でのグラファイト表面の観察を通して防振や測定条件に対する基礎的なデータを集めている. すでに3次元方向ともオニグストロームオーダーの高い中間分解能が得られており, 試料移動の自動化, 測定結果のフィードバックなどSTMと成膜装置とのインターフェイスを急いでいる.
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Hisanori Fujisawa: J.Phys.Soc.Jpn.
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[Publications] Toshihisa Nonaka: Jpn.J.Appl.Phys.
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[Publications] Setsuko Tajima: Jpn.J.Appl.Phys.26. 432-433 (1987)
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[Publications] Kohji Kishio: JPM.J.Appl.Phys.26. 466-467 (1987)
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[Publications] Koichi Kitazawa: Jpm.J.Appl.Phys.26. 1979-1981 (1987)
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[Publications] Tetsuya Hasegawa: Activity Report of Synchrotron Radiation Laboratory.
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[Publications] 北沢 宏一: "酸化物超伝導体の化学" 講談社サイエンティフィック,