1987 Fiscal Year Annual Research Report
ワイドギャップ銅カルコパライト・硫化亜鉛のヘテロエピタキシャル成長
Project/Area Number |
62604550
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
飯田 誠之 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (90126467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金藤 仁 長岡技術科学大学, 工学部, 教務職員 (90186370)
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Keywords | カルコパイライト型化合物 / 硫化ガリウム銅 / 硫化亜鉛 / ヘテロ構造 / 気相エピタキシャル成長 |
Research Abstract |
I-III-VI_2族CuGaS_2および混晶のCuGa_×Al_<1-×>S_2とII-VI族ZnSとのヘテロエピタキシャル成長を行い. 特性を制御することを目的とした. まず, 緑色域の発光素子の可能性のあるCuGaS_2の成長法について検討した. 金属元素原料としては低温で十分な蒸気圧の得られるCuCl, GaCl_3を選び, Arガスで基板上へ運び, SはH_2Sの形で運ぶ気相成長法を取り上げた. 反応系の設計では基板上以外での金属元素とH_2Sとの反応を避けるために, 両者を基板付近で混合させることや, 潮解性のGaCl_3を常時不活性ガス中に, 置く工夫などを施した. この反応系で得られた結果について次に述べる. ZnS/(100)GaAs気相エピ基板上に, 基板温度650-700°CCuCl350-450°C, CuCl_350-70°C程度で, ArやH_2S+H_2の流量を変えて成長させたサンプルのX線回折による分析の結果から, 基板面にある程度配向したCuCaS_2が成長していることが分かった. しかし, まだ単結晶は得られていない. EPMA分析から核構成元素が検出されているので, CuGaS_2が成長していることはまず確かと思われまる. 顕微鏡下の観察からは成長が部分的で, 一様でないことがみとめられた. このようなCuGaS_2層でも, 77Kではフォトルミネッセンスが認められ, 結晶がある程度以上の純度にあると推定される. しかし, バルク結晶で報告されているものとの対応はなく, 今後の検討課題である. また, GaAsやZnS/(111)GaPを基板としても成長の様子に大差と見られなかった. 今後は基板の前処理や面方位, 成長条件などを振り, 単結晶の得られる条件を探る. 単結晶が得られればPL特性と合わせ電気的特性の評価を行う. さらに不純物添加による抵抗率制御を行う. また平行してCuGa_×Al_<-×1>S_2の成長方法・条件について検討する. さらにIII-V族基板からの連続したヘテロエピ成長系の検討を行う.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] A.Ooe: Ternary and Multinary Compounds,Proc.7th Intern.Conf.,. Snowmass,Colorado,eds.S.K.Deb & A.Zunger. 471-476 (1987)
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[Publications] 金藤仁: 長岡技術科学大学研究報告. 9. 15-21 (1987)
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[Publications] S.Zhang: J.Crystal Growth. 86. 372-376 (1987)