1987 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマCVD法によるアモルファスセラミックス薄膜の合成と評価
Project/Area Number |
62604552
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
鎌田 喜一郎 長岡技術大学, 工学部, 助教授 (80100999)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森山 実 長野工業高等専門学校, 機械工学科, 講師 (40141890)
林 範行 長岡技術大学, 工学部, 助手 (40180971)
小松 高行 長岡技術大学, 工学部, 助教授 (60143822)
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Keywords | セラミックス薄膜 / プラズマCVD法 / アモルファス / 薄膜の微細構造 / 吸収スペクトル / 光学的バンドギャップ |
Research Abstract |
本研究は, Si系アモルファスセラミックス薄膜に引き続き, 優れた性質が期待できるB(ボロン)を含むB-C-N系アモルファスセラミックス薄膜をプラズマCVD法により400°C以下の低温で合成し, その基礎的な性質の解明を目的とする. 本年度は, 二成分系であるB-N系およびB-C系の組成, 微細構造(XRD, SEM, TEM), 熱的性質, 強度, 光学的性質(IR, VIS, UV吸収スペクトル;光学的バンドギャップ)等について明らかにした. 1)BNy膜 B_2H_6-N_2-H_2系ガスを原料として生成したBNy膜に対するH_2流量の影響は, BNy膜ではH_2ガス流量の増加と共に析出速度および膜中の窒素含有量が増加することが分かった. この結果と, 膜の赤外線吸収スペクトルの測定結果から, 水素流量の増加は, 系の反応を促進し, 膜の窒素含有量の増大に効果のあることが明らかになった. これらの膜は, いずれもX線的にアモルファスであり, yが1以上の膜は生成せず, 膜の光学的バンドギャップは窒素含有量と共に連続的に4.9eV(y≒1)まで増大できることが分かった. また, 化学的安定性はyの減少と共に低下した. 2)BCx膜 BCx膜に関しては, B_2H_6-CH_4-H_2系ガスから, ほとんど全組成域に亘る範囲でアモルファスBCx膜が生成出来ることが分かった. 但し, ビッカース硬度や析出速度等にはB_4Cに相当する組成域でいずれもピークが見られた. また, 光学的バンドギャップは, xの増加と共に増大し, 1.5〜3, 5のeVの広い範囲で変化できることが分かった.
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Research Products
(2 results)