1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62604578
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
山下 晋三 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (30025853)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
〓谷 信三 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (50027900)
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Keywords | 水酸基末端液状ブタジエンゴム / ジメチルアミノ末端ブタジエンゴム / 熱可塑性エラストマー / ポリカチオン型エラストマー / 機能性エラストマー / 非架橋型ゴム / 高性能化ゴム / アイオネンエラストマー |
Research Abstract |
高極性基ならびに反応性基をもつ高強度の非架橋型イオン性熱可塑性エラストマーを得るため, 水酸基末端液状ポリブタジエン(数平均分子量Mn2700, 略称HT-PB)からイソシアナート末端ブタジエンゴムを得, ジメチルアミノエタノールを反応させることによってジメチルアミノ末端ブタジエンゴム(AT-PB)を合成した. AT-PBにジハライドを反応させポリブタジエンアイオネン(PBI)を得た. 試料作成はTHF溶液のキャスト法による. フィルムを窒素気流中THF除去後100°C, 1時間加熱することによって得た. AT-PB, HT-PBは1H-NMR, IRで構造を確認, 分子量分布及びMn, MwはGPC/UV法及びGPC/LS法より求めた. 得られたPBIは140°C以下で, HT-PBより誘導されたポリブタジエンウレタンエラストマー(PBU)よりも高強度(T_B)を示し, 約150°C以上で熱可塑性を示すため非加硫型エラストマーとなることが判明した. 動的特性の試験結果より, PBIはゴム状領域においてPBUよりも低いtan δと高い動的弾性E´を有し, エラストマーとして好ましい特性を備えていることがわかった. さらに, AT-PBにジハライドを反応させる際にに, α, ω-ジメチルアミノアルカン, N, N´-ジメチルピペラジンやジピリジルなどのジアミンを存在させ, ハードセグメントとしてPBIの主鎖中に導入させることによって更に高強度のポリブタジエンアイオネン(AD-PBI)を得ることができた. 特に, N, N´-ジメチルピペラジンをハードセグメントに用いた場合, 引張強さが約18MPa, 100%引張応力が8MPa, 伸び250%に達する強靭なエラストマーが得られることが明らかとなった. かかる高性能化発現の要素を分子設計の立場よりモデル的に検討を行い, 更に高強度, 高弾性のエラストマーの開拓を試み, 諸機能の付与を行うことが, 今後の計画である.
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Research Products
(2 results)