1987 Fiscal Year Annual Research Report
生理活性ポリオールおよびポリアミノアルコール誘導体の立体選択的な合成法の開発
Project/Area Number |
62607513
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊藤 嘉彦 京都大学, 工学部, 教授 (40026018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 民生 京都大学, 工学部, 助手 (00093295)
玉尾 皓平 京都大学, 工学部, 助教授 (60026218)
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Keywords | 光学活性2-アミノー3-ブテノール / 遷移金属錯体触媒による不斉合成 / ポリオールの合成 / 分子内ヒドロシリル化反応 |
Research Abstract |
1.不斉フェロセニルホスフィン・パラジウム(0)錯体触媒による2-ブテニレン・ジカルバメートの不斉環化反応-光学活性2-アミノー3-ブテノールの合成. 不斉フェロセニルホスフィン配位子の測鎖に官能基を導入して, 2-ブテニレン・ジカルバメートの不斉環化への効果をしらべたところ, ヒドロキシアルキル測鎖をもつフェロセニルジホスフィン配位子を用いた場合, 2-ブテニレン・ジカルバメートは環化して4-ビニルー2-オキサゾリドンを77%eeで与えた. これをアルカリ加水分解すると光学活性2+アミノー3-ブテノールが得られた. 2.α-ヒドロキシエノールエーテルの分子内ヒドロキシ化による高選択的ポリオールの合成-光学活性ペンチトールの合成 2+アルコキシー1-アルケンー3-オールをテトラメチルシラザンで処理してヒドロキシ基をシリル化したのち, Pt(0)触媒またはRh(0)触媒を用いて分子内ヒドロシリル化した. 次に, 酸化的に炭素-ケイ素結合を切断してヒドロキシ基に変換すると極めて高い立体選択性で2, 3-トレオー1-1, 2, 3-トリオール誘導体が得られることがわかった. この成果にもとづいて, 光学活性グリセルアルデヒドと1-アルコキシビニルリチウムの反応でまず相当する2-アルコキシー1-アルケンー3-オール誘導体とした. ここでは2つのデイアステレオマーの混合物を与えたが, 混合物のままシリル化して, さらに分子内ヒドロシリル化を行った. 酸化的にケイ素・炭素結合をアルコール官能基に変換すると2つのペンタオールの立体異性体の混合物が得られ, シリカゲルのカラムクロマトグラムにより容易に分離された. 各々のディアステレオマーから保護基を除々するとD-アラビニトールとmeso-キシリトールが純粋に得られた.
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Research Products
(1 results)