1987 Fiscal Year Annual Research Report
遷移金属錯体触媒によるアミンのC-H活性化とその精密有機合成への応用
Project/Area Number |
62607515
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村橋 俊一 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (60029436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今田 泰嗣 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (60183191)
直田 健 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (20164113)
細川 隆弘 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (90029520)
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Keywords | ルテニウム触媒 / C-H活性化 / 脱メチル化 / アミンの酸化 / イミン |
Research Abstract |
遷移金属触媒によりアミンのC-H結合を直接活性化しイミニウムイオンを生成させる手法を用いて, アミン類の新規変換反応を開発し, その一般性および合成的応用の観点から詳細な検討を行なった. 1.(1)ルテニウム錯体触媒存在下第3アミンをヒドロペルオキシドと反応させると従来の金属触媒一過酸化物による酸化で認められるアミンN-オキシドは生成せず, α位にアルキルジオキシ基の導入された生成物を与えるP-450型の反応が起こることを見いだした. さらに本反応ではメチル基の酸 化が選択的に起こることを明らかにした. (2)上記反応の合成的応用について検討した結果, 第3メチルアミンの反応で得られる生成物を加水分解することにより, 従来の合成手法では不可能な選択的脱メチル化が行なえることを明らかにした. 2.上記触媒系を第2アミンの酸化に適用すると相当するイミンが得られるが, 適用範囲の詳細な検討の結果, 本方法がアリルアミンやテトラヒドロイソキノリン等種々の第2アミンからイミンの一般的合成法となることを明らかにした. 3.新しい触媒システム開発の試みの一つとして金属触媒による一酸化炭素加圧下での第3アミンのC-H活性化研究の途上, 2価パラジウム触媒存在下第3アリルアミンはカルボニル化を受け, 相当するβ1γ-不飽和アミドが効率良く得られることを見いだした.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] S.-I.Murahashi: J.Am.Chem.Soc. 108. 7846-7847 (1986)
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[Publications] S.-I.Murahashi: Tetrahedron Lett.28. 77-80 (1987)
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[Publications] T.Hosokawa: J.Org.Chem.52. 1758-1764 (1987)
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[Publications] S.-I.Murahashi: J.Am.Chem.Soc.
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[Publications] S.-I.Murahashi: "The Role of Oxygen in Chemistry and Biochemistry,Edited by W.Ando and Y.Moro-oka" Elsevier, 283-288 (1988)