1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62608001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
城戸 健一 東北大学, 応用情報学研究センター, 教授 (30006209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
氏原 淳一 NHK放送技術研究所, 次長
牧野 正三 東北大学, 応用情報学研究センター, 助教授 (00089806)
三輪 譲二 岩手大学, 工学部, 助教授 (60125664)
松本 弘 信州大学, 工学部, 助教授 (60005452)
加藤 正信 東北大学, 文学部, 教授 (90004035)
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Keywords | 音声認識 / 文字認識 / 言語情報 / 文節オートマトン / 構文解析法 |
Research Abstract |
昭和63年度中に得られた研究成果は以下のとうりである。(1)話者適応部では,昨年度提案したベクトル量子場誤差の部分空間別平均化に基づくスペクトルの教師無し話者適応化法を発展させ、少数学習サンプルで、より正確な教師無し話者適応を実現させるため、スペクトル変換の内挿式を個人差のモデルとして、変換コードブックによるファジイ目的関数を最小化するという基準で個人差の代表スペクトルを求めるという高速な話者適応化法を開発した。この方法によって、平均3.6秒程度の音声があれば話者適応化が可能であることを示した。(2)音素認識部では、音素認識ネットワーク素子を用いた音素認識法を提案した。この方法を用いて、成人男子5名が発声した166都市名単語中の約5300個の音素資料に対して、19種類の素を認識した結果、音素自動検出、後続母音独立の条件で、不特定話者に対して、母音を78%、半母音を51%、有声子音を45%、無声子音を62%で認識できた。音素の付加と脱落はそれぞれ46%と24%であった。(3)音素のコンテキスト情報をいた単語認識法を提案し、成人男子10名が発声した166都市名の認識に適用した。その結果、オープン実験で、83.9%の単語認識率を得た。従来法に比べ単語認識率は約5.3%改善された。(4)言語処理部では、CYK法に基づく統語処理アルゴリズムを提案した。この手法は現在提案されている最適文節列選択アルゴリズムより広い文法クラスを扱うことができ、計算時間O(N^3D^2)で複数候補の準最適解が得られる。また文節数最小法の原理を応用した統語処理法も提案した。この方法は、本システムで用いている方法(文節に対するスコアの種類、統語処理のアルゴリズム、統語処理の枠組み、等)以外の方法とも容易に併用できる。文認識実験によって1位の文認識結果が約18.6%改善された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 松本、関: 電子情報通信学会論文誌A. J71-A. 1750-1751 (1988)
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[Publications] 三輪: 日本音響学会誌. 44. 673-677 (1988)
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[Publications] 古賀、牧野、城戸: 日本音響学会誌. 44. 194-200 (1988)
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[Publications] 盛合、牧野、城戸: 電子情報通信学会論文誌D. J71-D. 1028-1036 (1988)
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[Publications] 井出、牧野、石森、城戸: 電気学会論文誌C. 108. 810-817 (1988)
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[Publications] 岡田、松尾、伊藤、小川、牧野、城戸: 電気学会論文誌C. 108. 826-833 (1988)