1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62613008
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
登坂 宣好 日本大学, 生産工学部, 教授 (00059776)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 司 中央大学, 理工学部, 専任講師 (20144446)
黒木 健美 福岡大学, 工学部, 教授 (00078651)
大西 和榮 福岡大学, 理学部, 教授 (20078554)
角田 和彦 日本大学, 生産工学部, 助手 (80177336)
|
Keywords | 境界要素法 / 非線形積分方程式 / Navier-stokes方程式 / 原始変数法 / 渦度法 / 自由表面 / キャビティ・フロー / 自然対流 |
Research Abstract |
境界要素法にならび積分方程式が, 粘性流れ問題に対して有効な近似計算手法となり得る可能性を3つの主題に関してさぐり, 次のような成果をあげることができた. 1.原始変数法によるNavier-Stokes方程式の近似解析 境界条件への適用性と3次元問題への拡張性を有する原始変数法によるアプローチでは, 必要な積分方程式の誘導および基本解の構成を基にして, Newton-Raphson法による解析手法を開発した. キャビティ・フロー問題に対し, 提案手法の検証を行い, Re=10^4迄の流れに対しても低次の未知関数による粗い要素分割でも良精度の非定常解が得られることがわかった. なお, 現在, Newton-Raphson法を用いることなく高レイノルズ流れをシミュレートできる新しい境界型解法も開発している. 2.渦度法によるNavier-Stokes方程式の近似解析 渦度法は, 上記原始変数法にくらべて未知量を少なくすることに特徴を有するが, 境界条件への適用性に問題が残る. こゝでは, 流れ関数をテーラー展開してskin boundaryの考え方を導入する手法を提案した. この手法を用いて, 2次元問題に対する適用性と有効性を示した. 3.自由表面を有する粘性流れ問題の近似解析 粘性流れを対象とするには, まず始めに, ポテンシャル流れの自由表面問題が解決されなければならないという立場で研究を行った. こゝではDoldとPeregrineらが砕波の解析に用いたアルゴリズムを一般の自由表面流れ問題の解析に応用した. 関数のテーラー展開を利用することによって, 特別な非線形解析手法を必要とすることなく2次元貯槽内の液体スロッシング現象を効率的にシミュレートできることを示し, 粘性流れ問題への拡張の足掛りを作った.
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 角田和彦,登坂宣好: 第1回数値流体力学シンポジウム講演論文集. 251-254 (1987)
-
[Publications] 中山 司: 第1回数値流体力学シンポジウム講演論文集. 255-258 (1987)
-
[Publications] 登坂宣好・角田和彦: 京都大学数理解析研究所講究緑「境界要素法の数学的理論とその週辺」. (1988)
-
[Publications] 大西和榮: 京都大学数理解析研究所講究緑「境界要素法の数学的理論とその週辺」. (1988)
-
[Publications] Tosaka,N.&K.Kakuda: Developments in Boundary Element Methods. 6. (1988)
-
[Publications] Kuraki,T.,K.Onish&N.Tosaka: Developments in Bounday Element Methods. 6. (1988)