1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62619501
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 直樹 東京大学, 医学部, 助手 (30179501)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 順 東京大学, 医学部, 医員
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Keywords | トランスジェニックマウス / ホメオボックス / 遺伝子の発現調節 / 遺伝子の機能 / 発生 |
Research Abstract |
1)新しいマウスホメオティック遺伝子(g-13)を中心に, いくつかのホメオティック遺伝子について遺伝子同志や, 遺伝子とCDNAクローンとの比較などによって遺伝子構造を明らかにした. 2)導入した遺伝子の発現をマウス本来の遺伝子からの発現と区別するため, またヒト疾患モデル動物としてヒト遺伝子発現の解析をするため, マウス遺伝子をプローブとしてヒト遺伝子をクローンした. マウス遺伝子(g-13)をプローブとしてヒト遺伝子ライブラリーをスクリーニングし, 6つのヒトホメオティック遺伝子を得た. そのうちの1つはその塩基配列の類似性から, プローブてしたマウス遺伝子(g-13)に対応するヒト遺伝子と考えられるが, この遺伝子の他にホメオボックス領域以外にも類似性の高い領域を含むホメオティック遺伝子があり, 哺乳類ホメオティック遺伝子にはホメオボックス以外にも共通の構造を持ったグループが存在することが明らかになった. 3)ホメオティック遺伝子の導入によるマウス発生過程への影響の大きさは現在全く予想できず影響が強ければ致死になるし弱ければ遺伝子が発現しても表現型としては正常と同じになると考えられる. そこで遺伝子の発現の特異性や発現量を大きく変化させるリコンビナントからほとんど変化させないリコンビナントまでいくつかのリコンビナントの作製を試みている. まず第一に発現量を大きく変化させるリコンビナントとしてホメオティック遺伝子にβアクチンやメタロチオネインなど強力なプロモーターを結合したリコンビナントを作製した. このリコンビナントについては動物細胞中での転写レベルの発現を観察している. 次に発現の特異性や産物の機能を少し変化させるリコンビナントとして2種類のホメオティック遺伝子の間でのキメラ遺伝子の作製を現在行っている. 4)上記リコンビナントを導入したトランスジュニックマウスの作製を準備している.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Readhead,C.: Cell. 48. 703-712 (1987)
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[Publications] Popko,B: Cell. 48. 713-721 (1987)