1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62621003
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
和田 正三 東京都立大学, 理学部, 助教授 (60011681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷 あきら 理化学研究所, 国際フロンティア研究, 研究員 (40183082)
都筑 幹雄 東京大学, 応用微生物研究所, 助手 (70155430)
河村 悟 慶応義塾大学, 医学部, 講師 (80138122)
大西 武雄 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (60094554)
大滝 保 山形大学, 教育学部, 教授 (30007158)
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Keywords | フイトクロム / 視覚 / 二次情報 / 遺伝子発現 / 青色光吸収色素 / 光情報 |
Research Abstract |
シダ原糸体細胞から核を含む部分を摘出し, 無核にした細胞に偏光照射・微光束照射を行い, 葉緑体運動を誘導し, この現象に働くフイトクロム及び青色光吸収色素の発現が直接的な遺伝子発現を介さないことを明らかにした. この結果, 膜の透過性が制御されている可能性が高いため, 電気生理学的手法による現象の解析を可能にするための一段階として, フイトクロムの存在がはっきりしている原糸体先端部からプロトプラストを取る方法を検討し, 成功した. また, フイトクロムの作用が明らかなシダ胞子発芽の検出可能な初期過程としてDNA合成期を指標に, 光発芽過程にC^49イオンを必要とする時期の検討, 光情報がフイトクロムを離れる時期の検討を行い, 両者の間に10時間以上の開きがあることを明らかにするとともに, Cd^<++>イオンがフイトクロムの二次情報ではなさそうなことを示唆した(和田). 光情報処理に異常があると考えられるキウリの突然変異体におけるフイトクロネ分子の諸性質を調べ, フイトクロムIIの異常又は情報発現の過程の異常であることを明らかにした(長谷). 青色光によるクロレラのカーボニフクアンヒドラーゼの活性発現が遺伝子の転写レベルの制御ではなく, 蛋白合成又はその後の成熟過程の制御であることを明らかにした(都筑). 青色光吸収色素にるよ遺伝子発現機構を調べる準備段階として, ヒゲカビの胞子のう柄形成欠損突然変異株を単離するとともに, 野性型の菌糸を光の存在下と暗黒下で培養し, MRNAを分離してクローニングし, 青色光照射により特異的に発現する遺伝子由来のCDNAを選出した(大滝). 視覚における二次情報の発現機構を電気生理学的に調べる準備段階として, lmside-out-cellの作成法を確立した(河村). 光情報発現を遺伝子操作により研究するモデル系として, 大腸菌における光回復酵素の発現が紫外線により誘発されることをβ-ガラリトシダーゼの活性により検出する系を確立した(大西).
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Hayami,J: Planta.
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[Publications] Kuchitsu,K.: Arch.Microbiul.148. 83-87 (1987)
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[Publications] Ihara,M.: Photochem Photobiol.45. 359-361 (1987)
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[Publications] Ihara,M.: Mol.Gen.Genet.209. 200-202 (1987)