1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62624506
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小野 輝夫 新潟大学, 医学部, 教授 (00000927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小谷 昌司 新潟大学, 医学部, 講師 (60018702)
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Keywords | heart fatty acid binaing ptotein(H-FABP) / liver fatty acid binding protein(L-FABP) / acylcoA synthetase |
Research Abstract |
心筋H-FABPの蛋白化学的性状, 機能特性及び組織分布について肝L-FABPと比較検討した. 1.蛋白化学的性状:ネズミ心筋上清より精製したH-FABPは, 分子量15KDaのsingla polypeptideでpI及びpeptide map上からをL-FABPとは明らかに異なる蛋白でL-FABPに特徴的なCysを検出できず, またL-FABPに検出されないTrpを検出できるなどアミノ酸側からをH-FABPとL-FABPの違いが確認された. 2.機能特性:同一の結合能測定条件下でligandとして遊離のパルミチン酸, ステアリン酸, オレイン酸, リノール酸及びアラキドン酸を用いた場合H-FABPとL-FABPの間に結合親和性で大きな差異は認めなかったが, オレイン酸CoAに対する結合能はL-FABPが飽和性の高親和性であるのに対しH-FABPでは直線的な低親和性を示した. ミクロソーム及びミトコンドリアを酵素材にacylCoA合成酵素活性に対するL-FABPとH-FABPの添加効果では, 基質としてPCのunilamellar uesiclas中の脂肪酸では影響ないのに対しmultila mellar uesiclesでとくにL-FABPによる活性増加を認めた. H-FABPは心筋の顆粒を酵素材としたとき促進した. vesiclesとは異なりFABPと脂肪酸の複合体を基質にした場合肝及び心の顆粒酵素系ではそれぞれL-FABP, H-FABPの対応する臓器に一致してよい基質となる傾向がみられた. 3.組織分布:免親組織化学的検索でL-FABPは胎児から成人の肝, 十二指腸から下行結腸に至る繊毛上皮細胞に分布し, 胎児肝ではacini全体に成人ではpeniportalに主に分布又電顕上グリコーゲン顆粒に濃く, これは飢餓と共に消〓した. gldset cellを除く上皮細胞に分布したL-FABPはcryptで検出されなかったが, 飢餓によりcrypt上半分のcellが陽性となり再食〓により消失した. 上皮細胞ではbasolateralよりもapicalportionの染色が強い. L-FABPは飢餓及び〓〓で分布と溜疫が変化すると推定され, H-FABPの組織化学的検索を目下準備中である.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Suzuki,T.: J.Pathol.,. 153. 385-394 (1987)
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[Publications] Suzuki,T.: J.Histochem.,and Cytochem.,. (1988)
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[Publications] Suzuki,T.: Acta Pathol.Jpn.(1988)
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[Publications] Iseki,S.: Histochemistry. (1988)
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[Publications] 小野輝夫: "コレステロールの代謝回転" 医歯薬出版, 222 (96-102) (1987)
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[Publications] 小野輝夫: "現代の生化学" 金原出版, 1019 (341-381) (1987)