1988 Fiscal Year Annual Research Report
海底電磁気測定装置の開発製作と海陸境界域の3次元電磁気構造
Project/Area Number |
62840009
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Research Institution | Earthquake Research Institute |
Principal Investigator |
浜野 洋三 東京大学, 地震研究所, 助教授 (90011709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬川 爾朗 東京大学, 海洋研究所, 教授 (60013570)
行武 毅 東京大学, 地震研究所, 教授 (90012898)
歌田 久司 東京大学, 地震研究所, 助手 (70134632)
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Keywords | 海底観測 / 海底磁力計 / 海底電位差計 / 磁場変動観測 / 海陸境界域 / 3次元構造 |
Research Abstract |
昭和62年度には海底電磁気観測装置としては磁力計部分の製作が完了してる。昭和63年度には電位差計部分を製作し、装置全体を完成させた。電位差計として特に考慮した点は、電極、電極支持棒、測定回路部である。電極に関しては今までの研究から鋸・塩化銀電極が海水中での観測に最も適当であることが分っている。本研究では電極の外形の形状を工夫し、また電極から耐圧容器までのケーブルの配置、耐圧容器のコネクター等を、海底での環境で十分信頼性の高いものとした。電極支持棒に関しては長さは各2m以上必要であり、耐圧容器が球状であるために、装置全体の操作性を損なわないように耐圧容器に取り付ける点で考慮を必要とした。測定回路部に関しては電流消費量を大きくしないで測定精度及び測定安定性をあげることに苦労した。信号増巾器は当初電流消費量を少なくするために測定時のみ数秒程度通電する予定であったが、それでは安定な計測が行えないので結局は常時通電とした。電位差計部が完成した段階で全体を組み上げ、東京大学八ケ岳地磁気観測所での観測・記録テスト・晴海埠頭での切り離しテスト等を行なった後、海底での観測を行なった。海底観測は海外学術調査として1988年7月から11月の期間、北アメリカ大陸のおよそ300Km西に位置するフアンデフカ海嶺の南端周辺で行った。測定装置の海底への敷設は東京大学海洋研究所所属の白鳳丸、回収はカナダ船パリゾー号で行なった、この観測では今回製作した装置以外にも、現在我々が保有する海底磁力計3台、海底電位差計1台を使用した、またこの観測はカナダ及びオーストラリアの研究者も参加して国際共同研究として行なった。観測に使用した装置は全て回収され、回収後日本に送られたが、1989年2月中旬に研究所に届けられた。観測結果の解析は今後行う予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 行武毅,浜野洋三,歌田久司,武井達明,瀬川爾朗,J.H.Fillimx: CA研究会論文集1988年. 173-1982 (1988)
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[Publications] 田中良〓,浜野洋三,中川一郎: CA研究会論文集. 182-188 (1988)
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[Publications] 歌田久司: 月刊海洋. 21. 26-32 (1989)