1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62850001
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐々木 昭夫 京都大学, 工学部, 教授 (10025900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾江 邦重 NTT光エレクトロニクス研究所, 主管研究員
車田 克彦 NTT光エレクトロニクス研究所, 部長
野田 進 京都大学, 工学部, 助手 (10208358)
竹田 美和 京都大学, 工学部, 講師 (20111932)
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Keywords | 光増幅機能素子 / 固体イメージ増倍素子 / 異種接合光トランジスタ / 全有機金属気相エピタキシアル成長 |
Research Abstract |
本素子の応答時間に関しては、従来の研究において、素子直径を1/10したがって面積で1/100にすることにより、応答時間も約1/100に改善された。しかし立ち下り時間は、立ち上り時間に比べて改善度が少ない。これは応答時間は単に接合容量によって支配されるものではなく、応答時間が短くなれば、ベースに閉じ込められた正孔の寿命に依存することが、重要になってくることが分かった。 本光増幅機能素子の新しい領域への展開として、可視域波長で動作する素子を試作した。n-AlxGa_1-xAs/p-Al_<0.2>Ga_<0.8>As/n-Al_<0.2>Ga_<0.8>Asの異種接合光トランジスタ(HPT)とAl_<0.3>Ga_<0.7>As/GaAs/p-Al_<0.3>Ga_<0.7>Asの発光ダイオード(LED)を直接集積するデバイスの作製を試みた。HPTにおいてx=0.3の場合は、赤色帯に感度をもつもの、x=0.7の場合は、緑色帯に感度をもつ増幅素子を得ることになる。可視域に感度をもつ素子で、これらをマトリクス状に配列することにより、画像を直接増倍し得る"固体イメージ増倍デバイス"が実現することになる。 実験の第一段階として、x=0.2の赤色帯の素子を作製し、増幅度約2倍のものを得た。次に緑色用のデバイス実現のために、その波長帯域で感度をもつHPTを作製しなければならない。x=0.7のHPTの作製を行った。不純物添加されたAl組成の高い材料との界面に良好な特性を得ることは非常に困難である。界面に無添加層のAl_<0.7>Ga_<0.3>Asのスペーサ層を挿入し、波長0.52μmの入力光で約500の変換利得を得た。今後このHPTとLEDの集積化により緑色用増幅素子を実現して行く。なお気相による作製を実現するために、猛毒のAsH_3、PH_3を用いることの無い新しい有機金属気相エピタキシアル方法で、良好な結晶層を得る所まで研究を進め得た。
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[Publications] 藤田茂夫: Japanese Journal Applied Physics. 27. 1151-1155 (1988)
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[Publications] 佐々木昭夫: IEEE Transactions on Electron Devices. 35. 780-786 (1988)
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[Publications] 朱雨: 電気情報通信学会研究会資料. ED88. 69-74 (1988)
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[Publications] 藤田静雄: Journal of Crystal Growth. 93. 1-6 (1988)
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[Publications] 竹田美和: IEEE Journal of Lightwave Technology. 7. 181-185 (1989)
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[Publications] 野田進: Paper of 1989 Integrated Optics and Optical Communication.