1988 Fiscal Year Annual Research Report
能動型画像処理方式に基づく高解像光学顕微鏡用焦点深度改善ステレオ観察装置の試作
Project/Area Number |
62850013
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
生田 孝 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (20103343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸岡 清 大阪電気通信大学, 工学部, 助教授 (50109881)
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Keywords | 画像処理 / 能動型画像処理 / 光学顕微鏡 / 焦点深度改善 / ステレオ観察 / 3次元コンボルバー / 位相差顕微鏡 / 実時間画像処理 / 3次元光学伝達関数 |
Research Abstract |
本研究における高解像光学顕微鏡用の焦点深度改善処理においては、能動型画像処理方式の原理に基づき、直接観察対象物自体を光軸方向(△f変化)及び平面内に3次元高速並進移動させる。このような状態での観察像に対し、適切なタイミングであらかじめ設定された荷重関数にしたがって画像積分を取る(能動型3次元コンボルバー)。これによって焦点深度を改善するとともに多人数の観察者に対し同時に立体視を実現するシステムを試作する事が本研究の目的であり、すでに昭和62年度においてシステムの主要部分はほぼ完成、動作を確認している。 今年度の経過を以下述べる。まずシステムについては、これを制御するパーソナルコンピュータにビデオADコンバータを付加し直接画像データをパーソナルコンピュータに入力可能とした。さらに画像解析用ワークステーションとパーソナルコンピュータとを高速ネットワークで接続するとともに、関連ソフトウェアを作成してオンライン結合を実現した。これにより大きな画素サイズでの3次元FFT等の処理が可能となった。また前年度までの焦点深度改善処理は、透過又は反射型のインコヒーレント照明の場合に制限されていたが、今年度は位相差顕微鏡にも適用する事を目指して、まず位相差顕微鏡の3次元結像特性を解析しこれに基づき高域強調フィルターの関数形を定めた。このような高域強調フィルター関数を基に位相差顕微鏡での実験を試みた結果、位相差顕微鏡においても焦点深度改善ステレオ観察が十分可能であるとの結論が得られた。上記の処理にはいずれも1〜2分程度の処理時間が必要であるが、今後試料移動機構のより高速化、ならびに画像積分過程におけるむだ時間の低減によって、数秒程度まで短縮可能と考えられ、実用的なシステムとして利用可能であると判断される。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Ikuta;K.Kishioka: Appl.Opt.
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[Publications] T.Ikuta;K.Kishioka: Appl.Opt.
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[Publications] T.Ikuta;K.Kishioka: Appl.Opt.