1988 Fiscal Year Annual Research Report
磁気ディスク装置内に発生する非定常流れの3次元自動計測システムの開発
Project/Area Number |
62850041
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
葉山 眞治 東京大学, 工学部, 教授 (00010687)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有賀 敬治 富士通研究所厚木研究所電子機構研究部門ファイル装置研究, 研究員
渡辺 辰郎 東京大学, 工学部, 助手 (70011179)
毛利 泰裕 東京大学, 工学部, 助手 (30010870)
金子 成彦 東京大学, 工学部, 助教授 (70143378)
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Keywords | 流れの可視化 / 水素気泡法 / 画像処理 / 磁気ディスク装置 / 非定常流 |
Research Abstract |
磁気ディスク装置内に発生する非定常流れの3次元構造を明らかにするため、2枚のディスク間に張られたステンレスワイヤから発生する水素の気泡を円周方向と隙間方向の2方向から観察し、画像処理を行なって定量的に流れを分析することのできるシステムの開発を目指して研究を続けている。本研究は、(1)実験装置の設計製作、(2)実験装置制御系の設計製作、(3)水素気泡発生のための電気回路の製作、(4)実験、(5)画像解析方法の開発、(6)画像解析用ソフトウェアの開発、(7)画像の自動取り込み用ソフトウェアの開発、(8)システムの検定の8項目から構成されている。本計画で作成した実験装置は、磁気ディスク装置のシュラウトを模擬したアクリル円筒の中で回転している2枚のガラス製円板の間に張ったステンレスワイヤから発生する水素の気泡を2台のCCDビデオカメラによって円周方向と隙間方向の2方向から観察するもので、2方向からの画像はマルチビュアーによって合成されて1つの画面となり、円板と一緒に回転している回転台に取り付けられたビデオデッキに収録される。昭和63年度の実験では昭和62年度の予備実験の際に問題となった水素気泡の浮上速度の影響について検討を重ねた。実験では、単一の気泡を発生させて円周方向と隙間方向の2方向から運動を追跡し、画像処理によって2値画像を得て、気泡の重心を結ぶことによって流跡線を描かせた。この結果と、筆者らの研究室で提案された主流に変動流を重ね合わせた理論から求められた流れ場と気泡の運動を連立させて解いて求めた時刻歴から求められた流跡線とを比較し、実験結果との一致を確認した上で、計算機上で気泡の径を変化させたり、気泡の密度を変化させたりして気泡の浮上速度を理論的に算定した。この結果を用いて気泡の浮上速度を予め算出しておいて実験結果からソフト的に計算機上で気泡の浮上速度を差し引くことによってより精度の高い測定が可能になった。
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