1988 Fiscal Year Annual Research Report
超低損失高珪素鉄合金薄帯の生成とその磁気デバイスへの応用
Project/Area Number |
62850051
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
荒井 賢一 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (40006268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蛸島 武宏 アルプス電気中央研究所, 第一研究室長
徳島 忠夫 ヤマハ技術研究所, 副所長
山城 康正 琉球大学, 工学部, 助教授 (60045010)
石山 和志 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (30006192)
山口 正洋 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (10174632)
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Keywords | 高珪素鋼板 / 低損失珪素鋼 / 集合組織 / 圧延組織 / Goss集合組織 / 急冷薄帯 |
Research Abstract |
本研究は、4〜6%の珪素を含む高珪素鉄合金の急冷薄帯を用い、圧延と熱処理を施すことにより{110}〈001〉結晶粒集合組織を実現して超低損失の電気鉄板を作製し、その磁気デバイスへの応用を計ることを目的とするものである。 この研究を遂行するに当り、本年度の研究計画は以下の通りであった。 (1)前年度に引き続き、圧延条件、熱処理条件及びこれら諸条件の磁気特性に及ぼす効果の研究を進める。 (2)高珪素鉄合金薄帯を用い、小型変圧器などを試作し、その磁気的、機械的特性を評価する。 (3)高珪素鉄合金薄帯表面に絶縁皮膜を塗布し、その磁気特性に及ぼす影響を調べる。 これらの計画に対し本年度得られた主な知見、成果は以下の通りである。 (1)の計画に対しては、前年度開発に成功した高圧下率圧延法を採用することにより、1150℃で1時間の焼鈍を施すことにより、薄帯全面を(110)面で覆うことができるようになった。[001]軸の配向性も非常に優れていて、全結晶粒のずれ角αは5°以内に入っていて、平均のずれ角は約1.5°であった。こうして得られた薄帯の磁気特性は飛躍的に向上し、磁化力800A/mにおける磁束密度B_8は、飽和磁束密度の96%に相当する1.86Tを示し、抗磁力は6.0A/mと小さくなった。 (2)に対しては、本年度は鉄損の評価を行った。その結果薄帯に10mm間隔のスクラッチを入れ4kg/mm^2の張力を印加したところ、鉄損値W_<12.5/50>は0.22W/kg、W_<15/50>は0.32W/kg、W_<17/50>は0.51W/kgという驚くべき小さな値を示した。(3)に関しても興味深い智見が得られているがここでは省略する。
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[Publications] K.I.Arai;Y.Yamashiro;K.Ohmori;T.Satoh;S.Agatsuma: Materials Forum. 10. 278-283 (1987)
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[Publications] K.I.Arai;K.Ohmori;T.Satoh;Y.Yamashiro: IEEE Trans.Mag.MAG-23. 3221-3226 (1987)
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[Publications] 荒井賢一,大森賢次,佐藤俊行,山城康正: 電気学会論文誌. 108-A. 59-65 (1988)
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[Publications] 山城康正,荒井賢一,大森賢次,佐藤俊行,我妻成人: 電気学会論文誌. 108-A. 411-417 (1988)
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[Publications] Kenichi Arai;Yasumasa Yamashiro: J.Appl.Phys.64. 5373-5375 (1988)