1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62850052
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西永 頌 東京大学, 工学部, 教授 (10023128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 孝夫 信越半導体, 半導体研究所, 研究部長
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Keywords | 液相成長 / エピタキシャル横方向成長 / SOI / Si / 無転位結晶 / ステップ源 |
Research Abstract |
62年度の研究において横方向成長を用いたSOIの形成に関する基本的な事項を明らかにすることができたので、63年度においてはさらに特性の優れたSOI構造を作製するため、横方向成長のメカニズムを明らかにすることに努力するとともに成長層の不純物分析および微細部分の欠陥を調べるため透過電子顕微鏡によるSOI層の断面観察を行なった。 先ず、横方向エピタキシャル成長のメカニズムに関して得られた知見について述べる。成長メカニズムを知る上で重要な点は成長ステップの供給源である。そこでステップ源を知るため、各種の半径を持つ円形シード、長さの異なるラインシードを酸化膜に空け液相成長を行なった。半径の大きい円形シードを用いた場合には、全く成長しないシードと良く成長するシードにわかれた。この成長層を本研究で購入した画像処理装置を用いた微分干渉顕微鏡により調べた結果、成長しているシードには明瞭ならせん状のステップが観察され、これをエッチングするとその中心にピットが見られた。一方、小さい円形シードの場合はいずれのシードも成長している。これにはらせん状ステップも観察されずエッチピットも見られない。従って、ステップ源は二次元核と考えられる。 ラインシードを用いた場合には次の結果が得られた。過飽和度を小さくした場合には、ラインシード内に存在する原子ステップが一方向に移動することによりたて方向の成長が行なわれ、成長表面が酸化膜より上に出た後には横方向にも成長する。このとき横方向の成長は側面に存在するステップが移動することによって行なわれる。この原理を応用することにより膜厚4μm横方向成長巾片側100μmのSOI属が得られた。成長層のSIMS分析からSn濃度は10^<18>〜10^<19>/cm^3であること、又TEMによりSiO_2界面には欠陥の発生が認められないこと等がわかった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Nishinaga;T.Nakano;S.Zhang: Japan.J.Appl.Phys.27. L964-L967 (1988)
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[Publications] Y.Suzuki;T.Nishinaga: Japan J.Appl.Phys.28. (1989)
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[Publications] Y.Ujiie;T.Nishinaga: Japan.J.Appl.Phys.28. (1989)