1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62850069
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Research Institution | Department of Electrical Engineering, Kyushu University |
Principal Investigator |
松山 公秀 九州大学, 工学部, 助教授 (80165919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅田 裕法 九州大学, 工学部, 助手 (70201887)
豊福 茂 九州大学, 工学部, 助手 (00037780)
林 信夫 電子通信大学, 情報工学科, 教授 (90011585)
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Keywords | 磁性記憶素子 / 垂直ブロッホライン / 磁壁 / バブル磁区 |
Research Abstract |
10Mbit/cm^2、40Mbit/cm^2の記憶密度でブロッホライン(VBL)を蓄積し得る磁性ガ-ネット膜を用いてテストチップを作製し、その動作実験及び計算機シミュレ-ションによる動作の解析を行った。以下に主な結果を要約する。 1.磁歪誘導磁気異方性によるVBLのビット位置規定・・・格子状Cr膜パタンエッジ部の局所応力によって生じる磁歪誘導磁気異方性及びVBL部分の磁化との相互作用により生じる磁気的エネルギ-の変調効果を数値計算で明らかにした。この数値計算結果に基づき、Cr膜パタンをVBLのビット位置規定として用いる場合の形状、膜厚等を適正化し、10Mbit素子用材料(5μmバブル材料)を用いたテストチップを作製した。本チップによりビット転送動作を実験的に確認した。2.40Mbit素子用材料におけるゲ-ト動作・・・40Mbit素子用材料(2μmバブル材料)において、実用的な読み出し動作余裕度を有し、情報の非破壊読み出しが可能なゲ-ト部が開発された。動作特性はゲ-ト部を構成する磁区切断用導体パタンの形状に依存し、そのギャップ部をストライプ磁区幅と同程度にすることにより良好なてくせいが得られることが判明した。さらに、計算機シミュレ-ションにより読み出し時の動作エラ-が磁壁構造の動的変化によるものであることを見出し、これを低減するための動作条件を明らかにした。3.微小バブル材料における磁壁動特性の計算機シミュレ-ション・・・従来の磁壁運動方程式を微小バブル材料に適用すると等価磁壁圧力項に本質的な誤差が生じることを見出し、この誤差項を補正した圧力項の定式化を行った。補正項を用いた場合のシミュレ-ション結果は、100Mbit/cm^2以上のブロッホラインメモリに用いられる特性因子の小さな磁性ガ-ネット膜(Q=2.8)においても理論値とよく一致することを確認した。
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[Publications] K.Matsuyama: "Operation of major line bubble proapagation path for Bloch line memory" IEEE Trans.Magn.,Vol.25. 5. 4248-4250 (1989)
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[Publications] N.Hayashi: "An improvement of distributes Bloch line model for low-Q bubble mateirals" IEEE Trans.Magn.,Vol.25. 5. 4263-4265 (1989)
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[Publications] K.Matsuyama: "Characteristics of Bloch line memory read operation in 2μm bubble material" IEEE Trans.Magn.to be published.5. (1990)