1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62850077
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Research Institution | The University of Osaka Prefecture |
Principal Investigator |
岡田 博雄 大阪府立大学, 工学部, 教授 (90081398)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北浦 堅一 大阪府立大学, 工学部, 助手 (00081399)
岸 光男 大阪府立大学, 工学部, 講師 (00145814)
岡村 与一郎 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (80081397)
室津 義定 大阪府立大学, 工学部, 教授 (50081386)
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Keywords | 水圧と2軸圧縮 / 板構造 / 座屈 / 最終強度 / 板の有効幅 / 確率的崩壊解析 / 主要崩壊モード / 破損確率 |
Research Abstract |
研究計画の最終年度である本年度には、水圧および2軸圧縮を受ける2方向並列補強材付長方形板構造の最終強度とそれに基づく信頼性評価について検討を行い、次の成果を得た。 1. 前年度に開発した板構造を平面骨組に置換して最終強度を解析するとともに信頼性を評価するプログラムを用いて、主方向2本それと直角方向に2本の補強材を有する板構造の解析を行った。強度と信頼性におよぼす板の有効幅あるいは座屈破損の影響について検討した。得られた成果は次のようなものである。(11.研究発表を参照のこと)。 (1) 平均圧縮荷重が比較的小さい場合は相対的に水圧の影響を大きく受ける要素端が最弱となり、主要崩壊モードは面外圧壊となる。2軸圧縮比が増加すると破損確率は上昇し、中央安全率は減少する。一方、平均圧縮荷重が比較的大きい場合は、水圧の影響よりも軸力の影響が大となり、主圧縮部材が最弱となる。主要崩壊モードは面内圧壊となる。 (2) 座屈破損を考慮した場合の主要崩壊モードは、考慮しない場合と同じである。一方、平均圧縮荷重が大きい場合は、座屈を考慮した部材の強度が崩壊に大きく寄与するので、その生起確率は極めて大きくなる。また、モデル化における板の有効幅算定の重要性を示した。 2. 本年度はさらに複雑な主圧縮方向3本直交方向に2本の補強材を有する板構造についても上記と同様の検討を行い、上記解析システムの有用性を確認した。 3. 以上のように、2ケ年間の研究により、補強材間平板に対する実用的強度算定式の提案を行うとともに、補強材付板構造については縦横骨組構造に置換して強度を評価するシステムを開発した。数値計算例と従来の実験結果等との比較よりその有用性を確認した。
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