1988 Fiscal Year Annual Research Report
重質油開発のための熱化学蒸気坑井内発生法及び装置の開発
Project/Area Number |
62850117
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Research Institution | WASEDA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
山崎 豊彦 早稲田大学, 理工学部, 教授 (70063229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 勝弘 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10063752)
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Keywords | ダウンホール / スチームゼネレータ / 絞り熱量計 / 乾き度 / 熱効率 / シースヒーター |
Research Abstract |
1.研究目的:本研究は地層内重質原油またはビチュメンを水蒸気により回収する従来の研究に加えて、界面活性剤や溶剤などを加えて、より効果的に回収しようとする試みである。この対称としてはカナダのオイルサンド、ベネズェラ、中国の重質油がある。特に中国遼河油田では重質油が1700m深度の油層中に賦存するので、これを対称として高温・高圧水蒸気を発生させるダウンホール・スチームゼネレータを開発した。 2.研究経過:昨年に引続き2種類のダウンホール・スチームゼネレータの製作を行った。 2・1 ガス燃焼式;本装置は常用15kg/cm^2、蒸気量5〜10kg/hrとして設計した。外寸法は長さ1m、直径125mm。バーナは燃焼圧力が高いので、予混合式バーナを採用し不完全燃焼を防止し、安定燃焼を行わしめるようにした。蒸気発生缶は内部にチップなどの充填物を持ち、熱交換を容易にした。また燃焼排ガスは中央の下部から外側を通り、上方に逃散するので、この余熱を利用して注入水が温められ缶体に入るようになっている。 2・2 電熱式:この方法は内熱式シースヒーターを利用する方法で、常用圧力200kg/cm^2、蒸気発生量5〜10kg/hrとして製作したが、今回の実験では安全を考慮し、30kg/cm^2以内の圧力で実験を行った。この特徴は小電力で容易に水蒸気が発生し、取扱は容易である。また排気ガスの処理や爆発の危険を考慮しないで良いなど優れた特徴を持っている。これら2種類の蒸気発生器で実験を行い、蒸気質と効率を調べた。 蒸気の乾き度測定は絞り熱量計を試作利用した。この結果ガス燃焼式では乾き度94.8%、ボイラー効率66%であった。これに対し電熱式では乾き度93.6%、ボイラー効率72%程度また常気圧が低い場合、缶体余熱を拾い100%以上の効率を示すことも見られた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 山崎豊彦: 化学と工業. 41. 116-118 (1988)
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[Publications] 大野清,山崎豊彦: 早稲田大学理工学研究報告. 122. 45-59 (1989)
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[Publications] 山崎豊彦,田中弘樹,今井朋男,オマール.アブデルカリム: 石油技術協会誌. (1989)
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[Publications] TOYOHIKO YAMAZAKI;NOTO MATSUZAWA;YASUTSUGU ONO;OMAR A.ABDERKARIM: Journal of Petroleum Science & Engineering. (1989)