1988 Fiscal Year Annual Research Report
高温熱拡散率測定装置用非接触測温システムの試作およびデータ解析プログラムの開発
Project/Area Number |
62850122
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
早稲田 嘉夫 東北大学, 選鉱製錬研究所, 文部教官教授 (00006058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 弘道 茨城大学, 工学部金属工学科, 文部教官助手 (70168946)
秋山 友宏 東北大学, 選鉱製錬研究所, 文部教官助手 (50175808)
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Keywords | 熱物性 / 融体 / レーザーフラッシュ法 / 熱拡散率 / 熱定数 / 溶融塩 / 乾式製錬 |
Research Abstract |
本申請の試験研究は昭和63年度が最終年度である。本年度は下記の研究計画を遂行した。 1.昭和62年度に試作した装置に、レーザーエネルギーモニター装置およびデータネットワークシステムを導入した。レーザーエネルギーモニター装置は、強度を積算値として測定することによって白金感温板に照射されるエネルギー量を制御する為に有効であることを確認した。 2.レーザービームはどうしても不均一性を伴うので、放射の影響が小さい温度応答曲線の初期時間側で、この不均一性を緩和するプロセスが現われることも多い。このような実験上の支障は、熱伝導率の値が大きい試料程、測定結果に悪影響を及ぼす。そこで本年度は光ファイバーのランダム化によるレーザービームの均一化を試み、±10%程度の均一領域を得ることに成功した。ただし、この点はレンズ系を含め詳細な検討を継続することとした。 3.本申請課題により作製した非接触赤外線検出システムならびに初期温度上昇を定数として独立に決定後、熱放射の寄与分と熱伝導率を変数として最小二乗法によりデータ解析する汎用プログラムソフトの開発を、ナトリウム珪酸塩、ナトリウム炭酸塩の熱伝導率決定を例として実施した。 本年度はこれらの研究成果を踏まえ、蒸気圧が高い高温融体試料の測定に適合すると考えられる三相試料法についての基礎的検討も実施、第一相にレーザービームを照射、試料である第二相を経て第三相に伝わる熱移動を裏面からの赤外線で検出する方法が有効であることも確認した。したがって、本研究の目的は予定通り到達できたと考えられる。
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