1988 Fiscal Year Annual Research Report
急冷凝固アルミニウム合金粉末の押出成形による耐熱高強度材料の試作
Project/Area Number |
62850128
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Research Institution | Toyama National College of Technology |
Principal Investigator |
田井 英男 富山工業高等専門学校, 金属工学科, 教授 (80029074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前 健彦 富山工業高等専門学校, 金属工学科, 助教授 (10042821)
浦井 茂雄 富山工業高等専門学校, 金属工学科, 助教授 (30042831)
浅田 実 富山工業高等専門学校, 金属工学科, 教授 (50042825)
寺西 恒宣 富山工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (20141880)
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Keywords | アルミニウム合金 / 急冷凝固 / 粉末冶金法 / 熱間押出成形法 / 遠心噴霧法 / AlーCrーZr合金 / AlーSi合金 |
Research Abstract |
63年度には、62年度に試作した遠心噴霧式急冷凝固粉末作製装置の改造を行うとともに熱間押出機用のダイスおよび粉末混合装置を新しく設計製作し、急冷凝固粉末作製から押出成形までの全工程のプロセス技術を確立した。そこで耐熱高強度材料として期待されるAlーCrーZr合金の急冷凝固粉末を作製し、押出成形した材料の顕微鏡組織観察ならびに機械的特性および耐熱性の評価を行った。結果を箇条書きにすると以下のようになる。 1.改造した遠心噴霧式急冷凝固粉末作製装置によって、作製したAlー1.8%Crー1.7%Zr合金急冷凝固粉末の形状は、粒度の細いものは涙滴状ないし棒状であり、粗いものは板状であった。 2.Alー1.8%Crー1.7%Zr合金の急冷凝固粉末をよく混合した後、直径、24.5mmφに圧粉成形して、直径50mmφのAl円筒に挿入し、押出温度450℃、押出圧力27.5kgf/mmの条件によって10mmφの丸棒に押出すことができた。(これをP/M材、鋳造材を押出成形したものを、I/M材とする。) 3.I/M材に較べ、P/M材の結晶粒は微細であり、押出直後のマイクロビッカース硬さは64(I/M材では32)であった。300、400、500℃、36hrの焼なまし後のマイクロビッカース硬さは60、54、43であり耐熱性に優れていることが示された。 4.90%冷間圧延によって、P/M材の硬さは64から71に上昇し400℃までの1hrの焼なましではほとんど軟化せず、さらに温度が上るにつれ、わずかずつ軟くなった。 以上の試験研究結果から急冷凝固AlーCrーZr合金粉末の押出成形によって、強度と耐熱性に優れた材料を作製しうることが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 田井英男,寺西恒宣,浅田実,浦井茂雄,前健彦: 軽金属. 39. (1989)
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[Publications] 田井英男,寺西恒宣,浅田実,浦井茂雄,前健彦: 軽金属. 39. (1989)