1988 Fiscal Year Annual Research Report
高性能ミセル電気浸透クロマトグラフィー・レーザー蛍光検出システムの開発
Project/Area Number |
62850137
|
Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
四ツ柳 隆夫 東北大学, 工学部, 教授 (00001199)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 良三 東亜電波工業, 開発部, 研究員
小尾 英樹 東北大学, 工学部, 助手 (40185666)
五十嵐 淑郎 東北大学, 工学部, 助手 (70150258)
星野 仁 東北大学, 工学部, 講師 (20124620)
|
Keywords | ミセル電気浸透クロマトグラフィー / レーザー蛍光検出法 / ポルフィリン金属キレート / アトモルレベル検出 |
Research Abstract |
ミセル電気浸透クロマトグラフィー(MEC)とレーザー励起蛍光検出法との結合による微小量試料中のアトモルレベルの金属イオンの検出を目的に、以下の予備的検討を行なった。 1.Mg(II)-α,β,γ,δーテトラキス(1ーメチルピリジルー4ーイル)ポルフィンキレート(Mg(II)-TMPyP)をモデルとして、レーザー励起蛍光法の検出限界を通常試料量レベルで検討した。内容積0.5mlのフローセルを用いた。アルゴンイオンレーザー(454.5mm、300mW)を光源とし、641mmの蛍光をモニターした。レーザースポット径は1.17mm、分光器の蛍光入射スリットは0.1mmとした。本システムによれば、S/W=2を検出限界として3.4×10^<-12>MのMg(II)-TMPyPキレートを検出できる。レーザースポット径とスリット中から実際に蛍光測定にかかった分子数を計算すると、3.6×10^<-19>molとなる。この値を用いてMEC系の検出限界を求め、1.8×10^<-18>mol(1.1×10^6分子)を得た。これにより、MECとレーザー励起蛍光法との結合によりアトモルレベルの検出が十分に可能であることが示唆された。 2.つづいて同様の装置、システムを用いて、α,β,γ,δーテトラキス(4ースルホナトフェニル)ポルフィンおよびα,β,γ,δーテトラキス(5ースルホー2ーチエニル)ポルフィンについて検討し、それぞれ7.5×10^<-12>Mおよび2.6×10^<-11>Mの検出が可能であることを明らかにした。 これらの成果より、MECを用いたアトモル検出が実現できる見通しが十分に立ったと言える。今後、さらに蛍光測光システムの最適化およびMECとのマッチングを行ない、本研究を完成させる予定である。
|
Research Products
(2 results)