1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62860003
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Research Institution | Ishikawa Agricultural College |
Principal Investigator |
中村 喜彰 石川県農業短期大学, 農業工学科, 教授 (50070842)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大角 雅晴 石川県農業短期大学, 農業工学科, 助手 (40203715)
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Keywords | 水稲の栽培こよみ / 葉色 / 葉緑素計 / SPAD / 穂肥 / 中間追肥 / 湛水土壌中直播栽培 / 登熟歩合 |
Research Abstract |
昨年の研究に引き続き、水稲品種コシヒカリを使用して最上位の展開葉(未展開の場合は、その下位の展開葉)を基準にした、栽培管理に関する実験を行った。特に本年は、機械移植栽培稲および湛水土壌中直播栽培稲ともに、普通に行われている植付条間や播種条間よりもそれぞれ条間を狭くし、単位面積当りの穂数増加をねらった栽培について行った。これは、普通の植付条間や播種条間がそれぞれ30cmであるのに対して、これを20cmにしたもので、30cm条間よりも倒伏等が懸念され栽培が難しい。 さらに200個のバットを使用し、コシヒカリを1バットに1本仕立てで25株を栽培しながら、中間追肥を施用する時期と施用量を組合せた実験や、止葉を含む上位の3葉の有無が、籾の登熟歩合にどのような影響を及ぼすかについて基礎的な実験を行った。 実験結果は、昨年の実験で使用した栽培こよみ(時期別の葉色を数字化した栽培こよみ)を1部修正して用いたところ、こよみ通りの葉色に推移するように肥培管理をすれば、多収をねらえるところまでこよみが使えると言う目途がついた。ただ、葉色を測定し、それから先の1週間から10日間先の葉色を想色し、追肥を施用する時期や追肥の量を判断するのに、肥料の種類とも合わせ熟練の要ることが分った。特に、6月25日〜7月5日(出穂前40〜30日)の10日間の判断が難しく、この時期の葉色が作成した栽培こよみと大きくずれると、倒伏や有効茎歩合、穂長等に影響を及ぼすようになることが分かった。 中間津肥の時期は、一般に言う穂肥と考え合わせ多収穫を目標にする場合、出穂前30±2日目頃の短期間に大きなポイントのあることが改めて確認できた。また、止葉やそれぞれの上位葉の有無が登熟歩合に及ぼす影響は、従来一般的に考えられているのと異なることが分かった。
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Research Products
(1 results)