1988 Fiscal Year Annual Research Report
ポリミキシン固定化材料のエンドトキシンショック治療への応用
Project/Area Number |
62870051
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
小玉 正智 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (50079836)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷 徹 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (20179823)
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Keywords | ポリミキシン / エンドトキシン / ショック / 吸着剤 / 体外循環 |
Research Abstract |
1)PMXーFカラムの臨床応用材料開発 前年度までに人間用のPMXーFカラムが開発でき、透析膜を基準とした安全基準が達成できた。しかしこの段階ではラボにて試作された材料であったため、評価の際ロットを一定とした成績評価で、しかも余りにも高価についた。本年度に入りラボ用試作品を大量試作に移すことになり度重なる試作の末、ラボに変わらない材料開発(製造)に成功した。大量試験品ではカラム内充填液を蒸留水とした場合、PMXーFの劣価が著しく、生食に変更した。しかし生食とすると透析膜用の安全基準のうち液のpHが外れる場合があることが判明し、最終的には生食4lにて洗浄することにより合格となった。一方エンドトキシン吸着能は、新しいエンドトキシン測定法にて牛血清中での除去能は、Carrier fiberと比し著しくすぐれ数ngの濃度が30分内に数pgと減少し得た。Endotoxin注入雑犬評価では、最終的に5ml(13g)のPMXーF充填カラムを用いて評価したが、5頭中4頭が生存し、ラボ試験品と同程度のレベルの能力が示された。安全性上も問題はなかった。 2)臨床応用 上記材料の安全試験結果をもって、厚生省に医用材料の治験届けを提出し受理された。(1月17日)更に当大学においても2月17日をもって臨床治験許可が下され、もっか適応症例を選択中である。 3)エンドトキシン測定法 血中エンドトキシン測定法は従来から多くの報告がなされているが世界中で国の基準として採用された方法はない。我々は測定法の基本として【○!1】添加回収が一定で高率、安定して得られること【○!2】測定法が他の生物活性による評価又は臨床上の評価と対応することが必須として市販の合成基質法を評価した。水溶液中では高率で安定した回収がなされるが、蛋白含有液や血漿においては添加数分後に1〜2ケタの濃度減少さえみられ、他の活性評価と全く一致しなかった。
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[Publications] 小玉正智 他: Prog.Med.7. 1113-1119 (1987)
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[Publications] K.HANASAWA;et al.: Perspectives in Shock Research,. 337-341 (1988)
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[Publications] 小玉正智 他: 第8回関西血漿交換研究会. (1988)
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[Publications] 玉川正明 他: 第16回日本救急医学会. (1988)
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[Publications] KAZUYOSI HANAZAWA;et al.: SGO.