1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
62870060
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
岩田 金治郎 愛知医科大学, 医学部, 教授 (20065519)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 朋美 愛知医科大学, 医学部, 助手 (70215250)
古井 倫士 愛知医科大学, 医学部, 講師 (40165460)
湯浅 博実 愛知医科大学, 医学部, 講師 (90115650)
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Keywords | 脳外傷 / 頭蓋内圧 / サ-ボ機構 / ICP controler / 脳圧降下剤 |
Research Abstract |
本年度はICP自動調節装置の臨床応用に主眼をおき、その有効性、限界、適応および注意すべき点を具体的に検討した。 本装置の使用に当たってその過信を戒める点が重要で、臨床的には患者の全身管理、特に呼吸、循環の管理、特に血液炭酸ガス張力は脳血流CBF、脳血液量CBVを左右し、動脈血の経時的検査によりPco2、Po2のcheckの他呼気炭酸ガス濃度のmonitorがICP管理上重要でこの線に沿って呼吸管理をすべき事を確認した。 血圧monitorは非侵襲的マンシェット法による連続経時的監視がautoregulationの面から有効で且つ安全である他、心拍数HRのmonitorはICPの病的圧波A波と関係が深く、HRの動態よりICPの動態を、ICP直接monitor不可能の症例でもHRのdataから覗知出来る事を知った。以上のmulti-monitorはICP亢進時の重症管理に必須である事を再確認した。 画像診断の面ではCTは頭蓋内出血その他の占拠性病巣の情報確保の他、脳室脳槽の狭少化がICP亢進を裏付ける事を、本装置の使用により具体的に確認できた。 さてICPコントロ-ラ-はその機序がICP降下剤を主な役割とするため症例によりその閾値setting pointを個別的に設定せざるを得ない。25〜30mmHgの範囲で実施出来た例ではICPコントロ-ラ-により有効で良好な転帰が得られ、又期待される。しかしそれ以上のレベルでしか閾値が設定出来ない時は、ICP降下剤が過剰に必要であり、又無効な症例も見られ、かかる場合は自動装置に頼らず常に医師による監視が必要で緊急脳室ドレナ-ジによって髄液を適量排液して危機を脱する事が必須であり、我々も成功例を経験している。ICPは連続的定量的にmonitorし、救命のみならず脳障害を最少に予防すべきである。
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Research Products
(1 results)