1989 Fiscal Year Annual Research Report
光センサ-型位置検出装置による小児の顎運動解析に関する研究
Project/Area Number |
62870083
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
小野 博志 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (80013879)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯島 英世 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (00184341)
三輪 全三 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (30157705)
小野 芳明 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (70134731)
|
Keywords | 小児の顎運動 / 小児の咀嚼 / 顎運動測定装置 / 小児の筋電図 / 顎関節音 / 顎機能検査 |
Research Abstract |
1.小児用顎運動測定装置による検査システムの確立 歯列、咬合関係あるいは顎関節に異常のあると思われる患児について、当教室で独自に開発した小児用光センサ-型位置検出装置(HI-700)を用い、顎運動、咀嚼筋筋電図、咬合力、顎関節音などを測定記録する顎機能検査システムが本年度でほぼ確立し、形態学的情報とともに日常臨床の診断に必要な情報を提供できるようになった。 2.医用デ-タ処理装置(ATAC-3700)による測定記録の解析 (1)下顎安静位の自動解析に関する研究:特に難しいとされている低年齢小児の下顎安静位を求める方法について、客観的で再現性のあるアンプリチュ-ドヒストグラム法を試みた(日本光電社製受注ソフト)。顎運動測定装置(HI-700)を用いて成人と小児で測定した結果を試験的に解析してみたところ、従来の補綴学的方法に比べ顎位をより客観的に決定できるため小児に適した方法と思われる。 (2)咀嚼筋筋電図の自動解析に関する研究:日本光電社製既製ソフト"Chewing & Tapping"を用い、小児の筋電図の測定結果(磁気テ-プ)を解析した結果、"Chewing"についてはDuration,Intervalの計測はほぼ満足する結果であったが、"Tapping"については、60c/m以上の速いサイクルでは演算がキャンセルされることもあり改良を要すると思われる。 3.小児の顎関節音の記録 最近、低年齢児においても、顎関節症の一つの症候である顎関節雑音を認める頻度が多い。そこで、小児に適した顎関節集録機器を製作し、顎運動の位相と対比させて観察出来るよう現在検討中である。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 小野芳明他: "幼児の顎関節症の二症例" 顎関節学会雑誌. 1. 81-89 (1989)
-
[Publications] 飯島英世他: "乳歯列、混合歯列前期の下顎運動と乳犬歯" 日本歯科評論. 別冊. 53-64 (1989)
-
[Publications] 三輪全三他: "小児の顎機能検査システムについて" 小児歯科学雑誌. 26. 715 (1988)
-
[Publications] 小野芳明他: "小児の咀嚼機能訓練に関する研究-第2報訓練の結果について-" 小児歯科学雑誌. 25. 739 (1987)
-
[Publications] 小野芳明: "咀嚼の訓練「咀嚼システムの形成と適応」" 文部省特定研究「咀嚼システムの基礎的研究」総括班、風人社, 89-95 (1988)
-
[Publications] Ono Y.: "Effect of masticatory training with chewing gum on young children.In:Mechanobiological Research on the Masticatory System" Kubota K.(Ed.), 151-155 (1989)