1988 Fiscal Year Annual Research Report
高エネルギー重イオンによるがん治療・診断の基礎研究
Project/Area Number |
63010008
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中村、尚司 タカシ 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター (70026029)
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Keywords | 高エネルギー重イオンビーム / 医生物照射ビームコース / ビーム制御系 / 線量測定システム / ビーム引出し系 |
Research Abstract |
重イオン蓄積リングTARNIIから高エネルギー重イオンを引出して医生物照射を行うためのビームコースの設計・製作を昭和61年度から進めてきた。本年度はこの研究の最終年度に当たり、次の研究を行った。 1.重イオンビーム引出し系の開発 これまでに製作された6極電磁石、静電型セプタム、セプタム電磁石を用いて、これらを配置した場合の引出しビームの挙動を、本年度開発した計算コードを用いて解析した。この解析の結果、リング内を安定に周回しているビームは6極電磁石の作る非線形磁場によりベータトロン振動を起こし、その振巾が中心軌道から75mmになると、そこに設置した静電セプタムにより外側に偏向され、90%以上の高い効率で取出されることが分かった。このビームはセプタム電磁石に入って更に外側に偏向され、照射用ビームコースへ導かれる。装置は現在TARNIIリング内に設置されつつあり、全系としてのビームテストを行い、解析結果と比較する。 2.ビーム制御・線量測定システムの開発 これまでにビームプロファイルモニタ、ビーム電流モニタ、位置決め装置、組織等価線量計などは設計・製作が終了した。プロファイルモニタは、X線発生装置を用いてテストを行い、所定通りの2次元ビームプロファイルをCRT上に表示できた。他の装置はサイクロトロンの陽子ビームによりテストを行った。各装置からのデータ取込みや処理はマイクロコンピュータにより制御され、ソフトウェアを含めたシステム全体の開発を進めている。 今後はTARNIIから重イオンビームを照射用ビームコースに引出し、線量分布を測定し、実際に細胞を主体とした生物照射実験にとりかかる予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] A.Noda: Washinton,D.C.,U.S.A.845-847 (1987)
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[Publications] M.Yoshizawa,;A.Noda,;F.Soga,;K.Chida,;A.Mizobuchi,;Y.Hirao.: Proceedings of the 6th Simposium on Accelerator Science and Technology,Tokyo,Japan,. 175-177 (1987)
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[Publications] F.Soga,;K.Noda,;A.Noda,;M.Yoshizawa,;M.Chanel.: Proceedings of the 6th Simposium on Accelerator Science and Technology,Tokyo,Japan,. 268-270 (1987)
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[Publications] 中村尚司、上蓑義朋、大久保徹、野田章、平尾泰男: 病態生理. 6〔11〕. 877-878 (1987)
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[Publications] A.Noda.: 1989 Particle Accelerator Conference. (1989)