1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63010030
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
服部 信 金沢大学, 医学部, 教授 (30019640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 清史 金沢大学, がん研究所, 助教授 (90019878)
落谷 孝広 大阪大学, 細胞工学センター, 助手 (60192530)
小池 克郎 癌研究会, 癌研究所, 部長 (30085625)
樋野 興夫 癌研究会, 癌研究所, 研究員 (90127910)
小俣 政男 千葉大学, 医学部, 講師 (90125914)
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Keywords | HBV / DNA組み込み / ダックB型肝炎ウイルス / ウッドチャック肝癌 / トランスジェニックマウス / X遺伝子 / cMyc遺伝子 / エンハンサー / 癌遺伝子1ca |
Research Abstract |
本研究班の本年度の成果は1)慢性肝炎試料のHBV DNA組み込みの構造解析から組み込みが癌化に先行する可能性が示唆された。予備的結果では1n Vitro感染後早期にHBV DNAの組み込みが検出された。 2)比較的発癌性が弱いと考えられていたダックB型肝炎ウイルス感染によって肝癌発生が観察された。3)多中心的な腫瘍を特徴とするウッドチャック肝癌でProgressionの段階と組み込み様式の変化・再編成を解析した。4)組み込まれたHBV DNAとその近傍の再編成を高頻度に起こすトランスジェニックマウスの系統を用いて、その子孫、及び培養細胞系で解析を続け、肝癌発生頻度が高くなる結果を得た。5)X遺伝子の細胞増殖に与える影響を検討し、高発現細胞では増殖促進効果が観察され、cMyc遺伝子の活性化を示唆する結果を得た。cMyc上流の制御領域と結合蛋白との相互作用にX蛋白が直接または間接的に影響を与える可能性が示唆された。6)エンハンサーに特異的に結合する肝細胞の蛋白の精製を進め、4蛋白成分の存在を示す結果を得た。またプレゲノムのプロモター領域と結合する肝特異的な結合蛋白を検出した。7)肝癌試料で活性化している癌遺伝子1caはonco-fetalな遺伝子でその遺伝子でその遺伝子構造を決定した。8)ヒト胎児初代培養系を用いて1n Vitro感染系の確立に成功し、今後ウイルス感染、ウイルス増殖HBV DNAの組み込み等の機構を実験的に検討することが可能となった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] S.Kaneko.;N.Hattori.: Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 86. 312-316 (1989)
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[Publications] M.Shiozawa.;T.Ochiya.: Oncogene. 2. 523-526 (1988)
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[Publications] K.Koike.;J.C.Pugh.: J.Virology. 62. 861-865 (1988)
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[Publications] A.S.Henderson.;O.Hino.: Cancer Genet.Cytogenet.30. 269-275 (1988)
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[Publications] O.Yokosuka.;M.Omata.: J.Virology. 62. 861-865 (1988)
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[Publications] S.Ohnishi.;S.Murakami.: Hepatology. 8. 104-107 (1988)